おばあちゃんが死んだ。


実家、と呼べるか呼べないかわからないけれど、取りあえず、わたが、小さい頃に過ごした家に着くと、

親戚のおばちゃんが、1人ポツンといた。


あっ、いーちゃん!

今ね
わたし、トイレに行きたいんだけど、誰もいなくていけなくて、お昼までに帰ってくるって言ったのに、彼(わたしの父、ばあちゃんの息子)は、帰ってこない。何してんだか。困ってたの。一回帰ってくる。


と、
実家は、和式のトイレしかない。おばちゃんは、膝が悪いらしく、和式はNG。




着いて早々、よくわからない状況で、なくなったおばあちゃんと2人きりになった。
顔を見て、線香をあげで、しばらくぶりに目にするその家の中を眺めた。





そっと、ばあちゃんの、顔を見ると、骸骨に、皮がかけてある感じで、目がうっすらと開いてた。
ぎょっとした。でも、ばあちゃんだ。
頬も目の周りも、窪みすぎてる。こんな骨格だったんだと、分かるくらい。でも、死化粧がしてあって、ばあちゃんだった。

死んじゃったなぁ。
疲れたんだなぁ。
じいちゃんが死んだ時と頭の方向が違うなぁ。
ばあちゃん、小さくなったなぁ。
昔は勢いあったなぁ。
自分がここで、こんなにして、寝るなんて、昔は思ってなかったろうになぁ。

とか、いろいろ、思った。