一昨年末に腰椎すべり症からくる激烈な右足痛と腰痛に苦しんだ挙句、腰椎後方固定術をL4・5・S1にて受けましたアラフィフ女医です。
なんちゃって闘病記ですが、もしご参考にしていただければ嬉しいです。
ここ最近は新型コロナのニュースが私の心をざわつかせます。もちろん皆さまもザワザワしてらっしゃるかと思います。
だからなのか、腰の固定されている上の方、ウエストよりもやや上方の背骨の横が寝違えたみたいな・・ぎっくり腰の軽ーい版みたいなそんな腰痛があります。
朝が一番痛くて動いていくうちにましになるので、やっぱり普段の生活で微妙に腰に負担がかかっているんだろうなーと思います。
でも基本的には元気です。
足はあんな痛くなる事もなく、歩行も平気です。
大型施設の駐車場から店内に入ったらもうアウトだった私の右足は今やどこまででも歩いて行けそうな元気な足になっています。
さてさて、今日は新型コロナについて医者の端くれの私が感じることを呟かせていただきます。
新型コロナは中々の大敵だなと思います。
医者になって約30年・・・かなり不安を覚える病気です。
武漢の完全閉鎖されたゴーストタウンの様な風景。日々更新される死者の数。噂として
流れてくる「その数はもっともっと多いんじゃないの??」。
韓国では数日であっという間に三桁後半の感染者、、死者も7人。
イタリアでもあっという間に150人超え、そして死者3人。
クルーズ船ではこれでもか!ってくらいに感染者の数がどんどん増えて行きました。そしてクルーズ船にでも乗って遊びに行こうかと思われるお元気な方が例え高齢とは言えども亡くなってしまわれている現実。
そして北海道では20歳代の女子学生さんが重篤な状態とか・・・。
もう辛すぎて心が持たない感じです。
その女性は一人暮らしだったのかなー・・我慢して我慢してそれでもしんどくて自分で救急車を呼ばれたのかな・・。
統計的に8割以上の人は軽症とは言えども、こうやってついこの間までなんの問題もなく過ごされていたお元気な方が
集中治療室で治療を受けなければならなくなったり、最悪亡くなったりする。
もちろんインフルエンザも亡くなる方はたくさんいらっしゃいます。でもそのパーセントは0.1から0.3%程度です。
コロナウイルスは今のところは3%。インフルエンザの十倍です。
今後もっともっと軽症の方が増えてそのパーセンテージは下がるかも・・とは言われていますが
とりあえず今現時点で目にしている光景は、明らかにインフルエンザよりはかなり怖い感染症だということかと。
私は関西の方に在住しています。
私の周りではまだコロナ肺炎の人の話は聞きません。
検査が中々簡単にできないのでコロナ感染者がいないという事ではありません。
ただ疑わしい人には非常に少ない数ではありますが検査は進められていますが、
陽性者をまだ見つけられていないようです。
最初は対象者は中国渡航や中国の方との関連がある方に限られていました。
そして今はその制限はなくなり発熱が4日以上続くことや、風邪症状と言われる症状が重症である事が
PCR検査の条件になっています。
でもこれらの条件を例え満たす方であっても検査を要請してもしていただけない事もあると言う事を今日はテレビの報道番組で、ある医療関係者がおっしゃっていました。
なので、重症肺炎で呼吸器管理になっていてもコロナウイルスの検査をされていない方が日本には存在するようです。
ただ私たち夫婦は関西在住の医者なのですが、呼吸器管理になっている原因不明の重症肺炎の方を検査できていないという事実は直接は知りません。
こういう時に求められるのが、すばやい情報の共有です。
中国の情報を共有するのは難しいとしても、せめて日本の患者さん方の検査結果・臨床症状・治療経過などを医者全部が共有できたら今後コロナで亡くなる方を減らす事ができるんじゃないかと思うんですね。
日本の事は母国として愛してはいますが、こういった有事に際し鈍臭いことがあるのが苛立ってしまうところです。
決して西欧が優れているとも思っていないのですがこういった時の情報の共有はアメリカなどの方が優れていると思います。
アメリカのある医者が新型コロナで亡くなった方の治療経過をレントゲン写真と血液検査などを添えながら説明してくださっているサイトがありました。
その亡くなられた方は12日目くらいでかなり重症の肺炎の状態だったのが14日目でさらに悪化し、呼吸器を装着したが残念ながら亡くなった・・というような概要でした。
そのお1人だけを持って全員に当てはめる事はできませんが、亡くなってしまうような方の症状として12日目に重症化しているという事はこのコロナウイルスは最初は咳などの症状から始まりそれが普通の風邪やインフルエンザとは違って長く続くんだな・・ということ。12日目にしてようやく重症の肺炎の状態となり、そこからは例え呼吸器を付けても肺の状態は改善せず亡くなったということです。
結局このコロナウイルスとの争点とは「いかに死者を出さずに乗り切るのか」という事に尽きると思います。
助けられるべき方を助ける事が医療の役目かと思います。
軽い方々と重症の方々への対応を同様にしていては当然マンパワーなどが足りなくなってしまいます。
昨日までピンピンしていた人があくる日に突然コロナで死ぬというような事はないと思います。
やはり亡くなってしまうような感染者は感染当初から「全身のしんどさ」を訴えると思います。
咳などはそれほどではなくても、発熱がそれほど高熱ではなくても全身の倦怠感や食欲の減退などが顕著なんじゃないかと予測します。
感染早期の症状が普通の風邪と同様程度なら例え回復に時間がかかるとしても死亡に至ってしまう可能性は
少ないように思います。
結局は感染早期の症状いかんで濃厚に治療していくかどうかを決定するべきかと感じています。
基礎疾患はもちろん大切ですが、基礎疾患がある高齢者が軽くすむ場合もあれば、若い子が重症化する事もあるわけで
一律に線引きなどは出来ません。
とにかく感染者の症状を詳細に聞く事が一番大切な事かと思います。
コロナウイルスに罹らないように生活するというのはかなり大変な事かもしれません。
その感染力は強そうです。
感染者が報告されたらその家族はほぼ100%と言っていいほど感染しています。
クルーズ船、韓国の宗教関係者の集団感染、家族内の感染、、などを見ていると
寝食を共にしている状況で感染しやすそうだなと。
食事の前には例え自宅であっても手を洗ってうがいをしてから食卓につくということは大切だろうなと感じています。
もちろん外出先から帰宅してもそうですし、外出先、公共交通機関の使用時もとにかく手で触る時には気をつけてほしいです。
ただ触らないわけにはいかないので、触った手で絶対に顔を触らないように。目を擦ったり、鼻を触ったり、口に手を持って行ったりしない事がめちゃくちゃ大切です。
医者ももちろん風邪をひいたりはしますが、私は日頃から手を顔に持っていく事をしないようにしています。
患者さんが万が一くしゃみとか咳とかをこちらに向けてされた時にはすぐにうがい・手洗いを徹底的にしています。
でもコロナウイルスに罹ってしまったら、、、というかコロナかもしれない・・と思ったら
まずその症状がいつもの風邪と比べてどうなのか、もちろん咳の激しさや発熱の高さなどは重症度と関係はするのでしょうが、やっぱり一番関連するのはその人の訴える「しんどさ」かと思います。
咳が大した事がないのに、、あるいは熱がそれほどでもないのに、しんどい。食欲がない。
人間の力はやっぱり食欲に現れます。食いりきがなくなっている時は何かのサインの事が多いです。
インフルエンザの検査は必要になりますが、インフルエンザが陰性だった場合に
本当に37、5度以上の熱が4日間続かなければ、何もしてもらえないのだとしたら
やっぱりコロナの犠牲者は増えるだろうと思います。
臨機応変な対応で、医療が行えるように早急に対策をして欲しいと思います。
何にしても大切なのはコロナの検査を「お伺いを立てなくても出来るようになる事」これに尽きます。
これからしばらく試練の時ですが
なんとか乗り切りたいです。