Scratchをはじめとするビジュアルプログラミング環境で子どもたちがプログラミング(のようなもの)を体験するのはいいと思いますが、可能であればできるだけ早く卒業して、プログラミング言語を学んでいくのがいいのではないかと思います。
たぶん多くの開発者も同じ認識なんじゃないでしょうか。
Scratchやらなんやら、今でこそビジュアルプログラミング環境にスポットライトが当たっていますが、例えば論理構造を図形で描いたら自動的にソースコードを吐き出すなんていう環境は昔っからあって、ビジュアルプログラミングの歴史は長いと言えます。
MicrosoftのVisualStudioとかを使えば、ウィンドウの大きさやボタン、テキストボックスの配置なんてのはマウスだけで行なえたり。
ここのテキストボックスは日本語入力オフだとか、そういう細かい設定も右クリックからだったり。
そういう環境は今でも開発現場で使われているし、とても便利で開発効率がいいですから、頭ごなしに否定することはないと思います。
基本的にコンピュータは機械語と呼ばれる命令を解釈します。
機械語は人間が操るのは大変です。
だから人間の言語(英語)に近いプログラミング言語が定められ、それを自動的に機械語に翻訳するプログラムが開発されました。
この時点でプログラミング言語はコンピュータから少し距離があるわけですが、もっともっとコンピュータから遠ざかったところにビジュアルプログラミング環境があります。
距離が遠ければ遠いほどコンピュータに細かい命令を送れなくなります。
距離が近ければ近いほどコンピュータに細かい命令を送れるようになります。
コンピュータを自在に操りたければどんどんコンピュータに近づく必要があります。
これを難しいと感じるか、面白いと感じるかしだいでプログラミング人生が変わるでしょう。