―『美男〈イケメン〉宮廷〜麗しき4人の皇子たち〜』―
物語の中で何度も、
ヒロインと第四皇子の抱擁やキスシーンがあります。
そして、そのほとんどが、
第四皇子から始まっているのはなぜか?
今回は、この演出について考察してみます。
これは、とても意味のある演出です。
結論から言うと――
この描写はまさに
「第四皇子が“感情で生きている人”であること」
を示すための演出です。
① 能動と受動の対比
ドラマの恋愛表現では、
- 抱く側・キスを仕掛ける側=感情を動かす人(能動)
- 受け止める側=感情を受け取る人(受動)
という立ち位置が、かなり意識的に使われます。
第四皇子は常に
- 想いを抱いている側
- 心が止められず、動いてしまう側
- 考える前に、気持ちが先に出てしまう側
つまり
**「愛に衝動を持つ存在」**として描かれているのです。
② 第四皇子=“抑えきれない感情の人”
第四皇子は、
- 恋を理性で組み立てない
- 打算よりも、想いが先立つ
- 報われないと分かっていても、求めてしまう
という人物像です。
だから
- 距離が縮まると、思わず抱いてしまう
- 気持ちがあふれると、キスしてしまう
という描写が繰り返されます。
これはつまり、
言葉よりも、体が先に動く
タイプの恋の人だという表現です。
③ ヒロインとの対比が鮮明
ヒロインは、
- 「考えてから動く」人
- 自分の感情に慎重
- 現実的な選択を優先する
タイプです。
だから、
- 第四皇子 → 想いが先に走る
- ヒロイン → 受け止める側
という構図が繰り返されることで、
二人の恋の“非対称性”が強調されている
のです。
④ さらに深い意味
この描写は単に
「第四皇子が情熱的」
というだけではありません。
これは、
彼の恋が、常に“一方通行”であること
を静かに示しています。
抱きしめるのは皇子。
キスするのも皇子。
でも、
- 想いの答え
- 未来の選択
- 関係の帰結
を決めるのは、いつもヒロイン。
恋の手触りだけは第四皇子が握っているのに、
時間の流れと結末は、彼の手からこぼれていく――
だからこそ、
あれほど“近づいているのに”
決して“結ばれない”
という切なさが伝わってきます。
まとめ
第四皇子の抱擁は、感情のあふれそのもの
このドラマでは、
ヒロインと第四皇子の抱擁やキスの場面が
何度も描かれるが、
そのほとんどは、第四皇子の側から始まっている。
これはただの情熱的な演出ではない。
第四皇子が
「理性よりも感情で生きている人」であることを、
言葉ではなく、
身体表現で示しているのだと思う。
想いがあふれ、抑えきれずに近づいてしまう。
考えより心が先に動いてしまう。
彼の恋はいつも衝動的で、そして一方通行でもある。
抱くのは第四皇子。
キスするのも第四皇子。
それほど近くにいながら、
未来を選ばれることはない。
この“能動と受動のズレ”こそが、
第四皇子の切なさを象徴しているように感じる。
最後に
裏では計算して動いていながら、
内側はとても感情豊か
この 「理性と情の同居」こそが
第四皇子の最大の魅力 で、
だからこそ彼の抱擁やキスは、
単なるロマンスではなく
“抑え切れない心の露出” として切なく胸に迫ります。
最後までお読みいただき
ありがとうございます。
ドラマを楽しむ一助となれば幸いです💕
