―『美男〈イケメン〉宮廷〜麗しき4人の皇子たち〜』―


第14話、夜明けの都に舞った鳥

― 第四皇子の恋は、告白の前に“終わっていた” ―

 

第14話。

 

第四皇子がヒロインに告白しても
好感度は、まさかの 0のまま

 

ヒロインは必死に攻略を続けるものの、
ついには第四皇子ルートを諦め、
別れを告げる決断へ……。

 


 

この一連の流れの直前に、
とても印象的なカットが挟まれている。

 

都の全景。
そして空を大きく横切る一羽の鳥

シルエットはどこかフクロウに見えた。

 

最初に見たときは、

「雰囲気づくりの映像かな?」

程度に思っていた。

 

けれど、後から知って驚いた。

 


 

中国文化において、フクロウは
死・不幸・別離の前触れ”とされる
強い不吉の象徴なのだ。

 

夜に鳴き、墓地や廃屋に棲み、
静かに闇を飛ぶ姿から、

 

「誰かの人生の転機や、
関係の終わりを告げる鳥」

 

と捉えられてきたという。

 


 

つまり、あのカットは――

 

第四皇子の告白よりも前に、
この恋の結末”

すでに告げていた演出だったのでは、、、。

 


 

都の夜明けにフクロウが舞う。

 

それは

 

「努力は実らず、
この想いは結ばれない」

という、運命の宣告

のようにも感じられました。

 


 

だから、

  • 第四皇子がどれほど真剣に想いを告げても
  • ヒロインが最後まで傷つきながら向き合っても

結果は変わらない。

 

物語の流れは、
この一羽の鳥が飛んだ瞬間に、
もう“決まってしまっていた”のかも。

 


 

もし中国の視聴者なら、

フクロウに見える鳥が画面に現れた時点で、
「あ…これは別れの回だ」と察する

という。

 

日本の私たちは、

  • フクロウ=知恵の象徴
  • かわいい・縁起がいい

というイメージが強いため、


この“予告”に気づかないまま

物語を見てしまう。

 


 

けれど、

中国的な感覚で見ると、

 

あのシーンは、

恋の死を告げる“無音の鐘”

だった。

 


 

そして、あまりにも切ないのは――

 

第四皇子の告白が、

このフクロウによって
すでに“報われない”と定められた後の
祈りだったこと。

 


 

彼は

  • 想いを隠さず
  • 誠実に
  • まっすぐに告白した

けれど、


その心の純粋さは、
運命の歯車の前では
もう届かない場所にあった。

 


 

好感度は0のまま。

 

だから、
ヒロインは攻略を諦め、
別れを選んだ。

 


 

改めて思う。

 

このドラマは、

  • 台詞
  • 表情
  • 心理描写

だけでなく、

こうした「文化的象徴」を使って
結末を静かに語る作品なのだと。

 


 

都に舞った一羽の鳥、フクロウ。

 

それは、

 

第四皇子の恋に打たれた、
最初で最後の弔鐘だったのかもしれない。

 


 

そして私は、
あの告白シーンを思い出すたびに、
こう感じてしまう。

 


 

第四皇子の恋は、
告げる前から、
もう“終わりを知っていた恋”だったのかもと。

 


 

 

最後までお読みいただき

ありがとうございます。

 

ドラマを楽しむ一助となれば幸いです💕