君九齢 ・「九齢公主」~隠された真実~
玉佩を見せた
“あの違和感”の正体
『君九齢』第1話。
九齢公主が
「君蓁蓁」として生きることを選び、
君家の侍女・柳児と再会する場面で、
ふと胸に引っかかりを覚えました。
柳児はもともと
君蓁蓁を知っているはずなのに、
なぜわざわざ玉佩を見せて
身元を確認させるようなシーンが
あるのだろう、と。
普通に考えれば
少し不自然な演出です。
けれど改めて物語全体を通して見直すと、
あの場面は単なる「身分確認」ではなく、
もっと深い意味を持つ
象徴的なシーンだったのだと気づきました。
玉佩は、
-
君蓁蓁として生きるための“証”
-
九齢公主として生きてきた“過去”
その両方を背負う、
二重の意味をもつ存在です。
だからこそ、
あの玉佩を差し出す行為は、
「自分はもう九齢公主ではない。
君蓁蓁として生きていく」
という、
九齢自身の人生の決意表明
だったのです。
確認の相手が家族でも権力者でもなく、
ただの侍女・柳児
だったことも重要です。
柳児は、身分に縛られない
“九齢の新しい人生最初の証人”。
九齢はまず一人に、
自分の新しい役割を見せ、
そして静かに
その人生を歩き始めました。
だから、
あの場面が少し張り詰めて
見えたのです。
身分を偽るシーンというより、
九齢が過去と決別し、
二度目の人生に踏み出す
通過儀礼のような瞬間
だったのだと思います。
ただストーリーを進めるためだけでなく、
登場人物の「心の決断」を
こうした無言の所作で描く――
そこに、中国ドラマならではの
奥深い表現の美しさを
改めて感じました。
最後までお読みいただき
ありがとうございます。
ドラマを楽しむ一助となれば幸いです💕
