―『美男〈イケメン〉宮廷
〜麗しき4人の皇子たち〜』―

中国古装劇の
  髪型が表す象徴とは

     ~公子不可求より

中国古装劇では、
(特に宮廷・仙侠・架空史ファンタジー)
 
髪型は単なる装飾ではなく、
身分・心情・成長・立場
を象徴する重要な要素です。
 
この物語の、
それぞれの皇子の髪型の違いには、
実は地位・性格・精神的成熟度
すべて込められています。

 


👑 太子(第一皇子)

髪:すべてアップ(高い位置でまとめる)

  • これは中国宮廷の中でもっとも
    格式の高い髪型で、
    「端正」「威厳」「統率」を意味します。

  • 髪を高くすべて上げるのは、
    “天に近い存在”=皇位を継ぐ者の象徴。

  • 額をすっきり出すことで、
    「迷いのない理性」や「正統な血統」
    を示します。

💬つまり:
太子は「地位の象徴」そのもの。
髪型によって、
「王道の品格・責任・覚悟」を表しています。


🐉 第二皇子

髪:太子と同じくすべてアップだが、
  装飾や結い方に個性がある

  • 同じ“全アップ”でも、少しゆるやか
    だったり、飾りが豪華だったりします。

  • これは、地位を争う者の野心・自負
    ・華やかさ
    を表す演出。

  • 髪をすべて上げる
    =「理性・野心・力の集中」を示しますが、
    太子よりも少し“自己主張の強い美しさ”
    が入ります。

💬つまり:
第二皇子は
「権力への欲と、愛に揺れる人間らしさ」を、
太子との微妙な髪型の差で演出しているのです。


🕯 第四皇子(ジャオチェンイー)

髪:後頭部の半分だけアップ(ハーフアップ)

  • これは非常に象徴的な髪型。
    “半分結ぶ”=「理性と感情の狭間」
    「静と動のバランス」を意味します。

  • 宮廷の中で唯一「完全な王族の形」に属さない、
    自由な魂・孤独・心の影を持つ者の髪型。

  • また、結わずに残された髪
    =「まだ何かを解き放っていない心」を暗示。

💬つまり:
第四皇子は「理性を超えて、愛と魂に生きる者」
全アップではなく半分だけ結うことで、
“まだ心が誰かを待っている”という

詩的なニュアンスを持たせています。


🌸 第十一皇子

17歳:上の方だけアップ → 20歳:すべてアップ

  • 若い頃(17歳)は、上部のみ結うことで
    「未熟・青春・自由」を表現。
    つまり、“まだ宮廷のしがらみに
    完全には染まっていない少年”。

  • 3年後、すべてアップに変わるのは、
    成長・責任・決意の象徴。
    宮廷の一員として大人の立場を
    受け入れたことを意味します。

💬つまり:
第十一皇子の髪型の変化は、

「少年から皇子へ」の成長の記録。
純粋さを残しながらも、現実の重さを

背負うようになったことを示しています。


🎴詩的にまとめると

太子の髪は、天を仰ぐ矜持*。
第二皇子の髪は、炎のような野心。
第四皇子の髪は、風に揺れる孤独。
第十一皇子の髪は、時を越えて結ばれる成長。

このように、それぞれの髪型は、

心の在り方と運命の段階を表しています。

 

*矜持(きょうじ):自分の能力に誇りを持つこと


 

髪型から

物語を感じることができるのも

中国時代劇ならではの

楽しみの一つです。

 

最後までお読みいただき

ありがとうございました。

 

ドラマを楽しむ一助となれば幸いです💕