―『美男〈イケメン〉宮廷
〜麗しき4人の皇子たち〜』―
『繪心集』は
**物語全体の“もうひとつの脚本”**
~公子不可求より
第2話。
ヒロインのルーレンジアが
仮病を使ったことを知った第四皇子は、
「話せないなら絵を描けと伝えろ」
とシャオバオに言います。
続けて、第四皇子は、
「明日からは毎日新しい物語をみる」
と言います。
これも大切なセリフ。
なぜなら、この『繪心集』は
ルーレンジアが物語の中に、
もうひとつの“心の鏡”
を描いているからなんです。
そして、
『繪心集』の登場人物の名前には、
音の響きだけでなく、
文字に込められた象徴が
丁寧に選ばれています。
🌿登場人物の名に
込められた意味
◆ 段(ドワン)公子
「段」という字には「区切る・節目・階段」
という意味があります。
つまり段公子とは、
“段階を経て成熟していく人物”、
あるいは
「距離(段)を置いて愛する人を見つめる」
第四皇子の姿を象徴しています。
第四皇子がルーレンジアに対して、
“近づけば傷つけてしまう、
でも離れたくない”
という複雑な愛を抱いているように、
段公子もその「距離の愛」を
背負った存在なのです。
◆ 木(ムー)さん
木は「成長・生命・根を張る」象徴。
活発で自由な性格であることはもちろん、
ルーレンジアの“生命力”や“希望”の
投影でもあります。
現実世界でのルーランラン
(ルーレンジアの本体)が、
何度倒れても再び立ち上がる強さを持つように
——木は彼女自身の芯を映しています。
◆ 鐘(ジョン)さん
鐘の音は“覚醒・知らせ・目覚め”
の象徴です。
聡明な人物として描かれる鐘さんは、
段公子に真実を気づかせる
「理性」や「知恵」を体現しています。
第四皇子にとっての“理性の声”として、
彼の内面の一部を描いた存在
ともいえます。
◆ 王(ワン)さん
「王」はもちろん“皇”に通じ、
また「中心に立つ者」「愛の焦点」
を意味します。
段公子の心の中心にある人物であり、
同時に“現実と幻想の王国を繋ぐ鍵”
でもある。
つまり、
ワンさん=ルーレンジア自身の
象徴です。
彼女は段公子の世界の中心
でありながら、
その愛は決して所有できない
“夢の存在”でもあるのです。
💫『繪心集』が表すもの
この絵物語『繪心集』は、
ルーレンジアが
自分と第四皇子の関係を
「寓話」として描いたもの。
言葉にできない感情を、
“名前”と“象徴”で表した
詩のような
絵物語です。
このように、
この『繪心集』は、
ただの小道具ではなく、
**物語全体の“もうひとつの脚本”**
のような役割を果たしています。
『繪心集』の中の出来事が
2人の運命を
静かに予告していたり、
写し鏡のように映していたり、、、。
つまり、
第四皇子とルーレンジアの
愛の設計図であり、
物語の後半で、
彼らの魂が再び出会うための
「地図」となっています。
それは——
“彼女自身の記憶”であり、
“運命そのもの”。
『繪心集』が繰り返し登場するのは、
彼女の魂が何度も
愛の真実へ辿りつこうとする
「道しるべ」だからなのです。
🌹詩にすると、、、
一枚の絵に封じた夢が、
何度も時を越えて呼びかける。
墨の跡は記憶の川、
筆の先にはふたりの運命。
『繪心集』は語る——
愛は描くものではなく、
思い出すものだと。
最後までお読みいただき
ありがとうございます。
ドラマを楽しむ一助となれば幸いです💕
