「君九齢」より
「陸雲旗の愛と狂気
──九齢を閉じ込めた男の心に宿る、
壊れた祈り」
九齢を誘拐し、
閉じ込める陸雲旗の行動は、
表面だけ見れば暴挙であり、
愚かさにも見えます。
けれど
その内側にあるのは、
「愛する者を守りたい」
という願いが、
痛みと罪に押し潰され、
歪んでしまった姿でした。
彼は皇帝に逆らうこともできず、
九齢を守れなかった自分を
赦せないまま生きてきた。
だからせめて、
もう一度彼女を
自分の手で守りたかった。
その“守る”という言葉が、
いつの間にか
“閉じ込める”
に変わってしまったとき、
陸雲旗の愛は
狂気へと堕ちていった。
陸雲旗を演じる
ドゥー・ヤーフェイさんの演技には、
そんな「人間の弱さの中にある深い愛」
が息づいています。
九齢を見つめる目の奥には、
怒りでも欲でもなく、
“赦されたい”
という心の叫びが見えます。
そして、
九齢を解放した時の
「もう過ちは犯さない」
というセリフに繋がっていきます。
このシーンは、
陸雲旗という男の破滅ではなく、
愛を失った男の最後の祈り
だったのかもしれません。
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🌸九齢の心の詩
あなたを恨むほどに、
あなたを愛していた。
その痛みを知らぬふりして、
私はただ、生きていく。
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最後までお読みいただき
ありがとうございました。
ドラマを楽しむ一助となれば幸いです💕
