―『美男〈イケメン〉宮廷
〜麗しき4人の皇子たち〜』―

「再会の問いが語るもの
 ——言葉よりも確信の愛」
離れても、心は導き合う

第21話。

ようやく第四皇子とルーレンジアが

互いの存在を確かめ、

抱き合うシーン。


そのあと、

 

ジアレンの姿となったヒロインは、
第四皇子に

「なぜジーホワンになったの?」

と問いかけます。

 

この問いかけの主導権が、

彼女であることに

深い意味があります。

 

第四皇子は、

彼女の姿を見た瞬間に

「ルーレンジアだ」

と確信していました。


しかし、

ヒロインのほうはまだ、

記憶と現実が入り混じる

境目に立っている。


問いかけることで

——「あなたは本当に、あの人なの?」
そう、自分の記憶の扉を

確かめているのです。

 

言葉は確認。


問いは、心の記憶を

手繰り寄せるための儀式。


彼女は“思い出す”のではなく、

“信じ直している”のです。

 

一方、

第四皇子はなぜ

「なぜジアレンになったのか」

と問わなかったのか。


それは、

彼にとって“理由”よりも

“存在”がすべてだった

からです。


もう一度会えた、

その奇跡だけで

胸が満たされていた。


彼の沈黙は、

疑問ではなく、

深い感謝の静寂。

 

この場面では、

二人の関係が

かつてとは逆転しています。


導く側だった第四皇子から、

確かめ、

選ぶ側のルーレンジアへ。


「守られる愛」から

「選ぶ愛」へ。


愛の形が静かに変わる、

美しい転換の瞬間です。

 


🌙詩のような結び

言葉を探すよりも先に、
心が名前を呼んでいた。

 

「どうして」ではなく、

「あなたでよかった」。


再会の涙が、

記憶を繋ぎ直していく。

 

理由を問わぬ愛こそが、
運命をもう一度、

動かすのだから——。

 


 

最後までお読みいただき

ありがとうございました。

 

ドラマを楽しむ一助となれば幸いです💕