🍬飴屋・陳七が見抜いた
“義の人”
――朱瓚を救った瞬間に込められた伏線
第7話。
朱瓚と宝塘が武徳司に追われ、
逃げ場を失ったその時、
一人の飴売り
――陳七が現れ、彼らを救います。
灯籠祭りの夜、
朱瓚から手間賃を受け取った
あの陳七。
一度きりの関わりに見えた二人が、
なぜここで
再び“命を預け合う”関係と
なったのか。
その理由には、
陳七という人物の
“義”の心が
深く関わっています。
💠陳七の中に流れる
“庶民の義”
陳七はただの飴売りではなく、
人の心の裏側を見抜く
“観察者”のような存在。
朱瓚が身分の差を越えて
自分に接したこと、
あの一夜のわずかなやり取りの中に、
「この人は信じられる」
と感じ取っていたのです。
彼は表では商人、
しかし心の奥では義を重んじる男。
朱瓚の危機を見過ごせなかったのは、
金や立場ではなく、
“情”を感じ取ったからでした。
🔮伏線としての陳七
陳七の行動は、
この後の方錦繍との関係の
“布石”でもあります。
彼は常に
「人を助けることでしか、
自分を守れない男」。
権力も武力も持たない彼が、
唯一信じるのは
人の“義”と“真心”。
だからこそ、
彼は方錦繍という女性と出会い、
互いの心の中に
静かに居場所を見つけていきます。
最終話での、
二人の穏やかなラストシーン。
あれは
「権力の世界の終焉」ではなく、
“義と情の世界が生き残った証”
として描かれていたのです。
🕯作品が語るもう一つの真実
朱瓚、九齢、陳七、方錦繍――
立場も生き方も違う
彼らをつないだのは、
「誰かの痛みを見過ごせない心」。
『君九齢』という物語は、
その“心の連鎖”を描いた
物語でもありました。
🌙詩:陳七の心を映して
小さき灯に 影ふたつ
世の理(ことわり)を知らずとも
義は風のように通り過ぎ
名もなき飴売り 心に誓う
「この人を、放ってはおけぬ」と——
静かに流れるこの詩のように、
陳七はいつも
風のように現れ、
人の心に温かな跡を
残していきました。
それは、
どんな権力にも勝る“義の証”。
彼の存在があったからこそ、
物語のラストは
優しさで終わることが
できたのです。
最後までお読みいただき
ありがとうございます。
ドラマを楽しむ一助となれば幸いです💕
