「九齢の“聞く力”」
「君九齢」より~
ドラマ「君九齢」を見ていて
気づいたことがあります。
それは、
九齢の言葉には
いつも“隙がない”ということ。
彼女は一見、
即座に相手へ返しているように
見えますが、
実際には
一瞬の「間」で、
相手の心を感じ取っています。
この“間”こそが、
九齢の会話術の核心なのだ
と思います。
九齢の会話を聞いていくうちに
私自身、
人との会話がうまくいかない理由が
少しわかってきました。
私は、
相手の言葉を聞いた瞬間に
「どう答えるか」「どう解決するか」
を考えてしまっていました。
けれどそれは、
まだ相手の心を
受け取っていない状態。
“理解する前に判断してしまう”
ということに気づいたのです。
また、
相手を褒めることを
意識していても、
共感がないままの褒め言葉は、
どこか表面的になってしまう。
「褒める」よりも
「寄り添う」ことが先にある――
その順番を、
九齢の言葉が教えてくれました。
たとえば、
友人が
「うちの裏にゴミを捨てる人がいる」
と言ったとき、
以前の私はすぐに
「捕まえたら?」
と答えてしまっていました。
けれど、
九齢ならこう言うかもしれません。
「それは嫌だね。
せっかく片づけても、悲しくなるね」
相手の言葉の奥にある
小さな感情――
“困っている”“悲しい”
“がっかりしている”――
その心に
耳を傾けてから、言葉を返す。
それが、
九齢のような
会話の美しさなのだと
思います。
九齢の会話は、
戦略でも技巧でもなく、
「相手の言葉の温度を感じ取る力」。
静けさの中に、
相手への敬意がある。
急がず、聞く。
理解してから、返す。
それが本当の“対話”なのだと
感じました。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
ドラマを楽しむ一助となれば幸いです💕
