🌕「心有靈犀 ― 

 言葉を越えてつながる夜」

第3話で、陸仁賈(ルーレンジア)が

筆を取り、書の練習をする場面があります。


その詩は、

唐代の詩人・李商隠(りしょういん)の

名作『無題』。
恋の詩として千年以上愛されてきた一篇です。

昨夜星辰昨夜風
畫楼西畔桂堂東
身無彩鳳雙飛翼
心有靈犀一點通

「昨夜の星や風」という静かな情景の中に、
離れていても心で通じ合う恋人たちの

思いが描かれています。


「身無彩鳳雙飛翼(私は翼のない鳳凰)」とは、
愛する人のもとへ行けないもどかしさ。
けれど「心有靈犀一點通

(心は霊犀のように通じている)」と続くことで、


言葉を交わさずとも、

心は一筋の光のように繋がっている——
そんな希望の灯がともります。

 

ドラマの中でこの詩が登場するのは、
まさに第四皇子とレンジアの間に

「言葉では言えない絆」が

生まれた瞬間。


互いに立場も世界も違う二人が、
沈黙の中で心だけが通じ合う――
この詩が、

その繊細な距離感を象徴しています。

 

また、「桂」はキンモクセイのこと。
ドラマでは“くちなしの花”が

二人を結ぶ象徴として描かれていますが、
どちらも香りで心を結ぶ花。


香り=見えない心の絆として

重なるのがとても印象的です。

 

夜風のように静かに、
けれど確かに届く想い。


詩とともに描かれたこの場面は、
二人の物語の中で

“心が初めて響き合った瞬間”として
忘れられない余韻を残します。

 


🍃おわりに

言葉では届かない気持ちが、
香りや風や詩のようなものに託されて、
そっと誰かの心へ届く。


このドラマを見ていると、

そんな

“静かな愛のかたち”を

感じますハート

 

 

最後までお読みいただき

ありがとうございました。

 

ドラマを楽しむ一助となれば幸いです💕

 

 

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