先日北海道でお仕事があったのですが、
甘いものが大好きな妻にお土産を買ってきたんです。
妻の喜ぶ顔が目に浮かび、渡す前からそわそわしていたのですが、
いざ渡してみると予想外の出来事が起きたのです。
「これ北海道のお土産だよ!僕からのプレゼント!」
「あなたがお土産買ってくるなんておかしい。」
ドキッとしました。
「え?な、なんで?・・甘いもの好きでしょ?」
「普通の人が買ってくるならわかるよ。でも中村竜太郎は今まで一度たりともお土産など買ってきたことないじゃない。」
心臓が止まりそうになりました。
確かに僕は少しでもお金をケチるためお土産なんて買ったことなどありません。しかしお菓子はよくプレゼントしていたんです。
「いや、いつも何かしらのお菓子は・・」
「楽屋のケータリングでしょ?楽屋からお菓子持って帰ってくれるのはいつものことだけど、中村竜太郎がわざわざお土産なんて買うわけないじゃない。」
「・・・」
「何か隠してるでしょ?正直に言って。」
「・・・」
僕は観念し、静かに語り始めました。
「代理店の方が取ってくれた飛行機のチケットに、空港の売店で使えるクーポン券がついていたんだ・・」
「これがそのときのレシート・・」
妻はレシートを手に取り、
僕が2132円中2000円をクーポン券で支払い、実際にはSuica払いで132円のみしか使ってないことを確認すると、
「そういうことだったのね!ありがとう!私白い恋人大好きなの!凄く嬉しい!」
と満面の笑みで喜んだのでした。
妻の目は誤魔化せない。
僕は普段の行いから、お土産を買うだけで怪しい人間になっていたのでした。