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ローカル小学校は、1月が新学期。

新1年生が新しい学校生活をスタートさせている時期ですね。

PR(永住権)を持たない外国人がローカル小学校に入るのはかなり狭き門で、学力も財力も必要になると聞こえてきます。それでも、英語と中国語を使うローカル小学校へあえて入学させたいと思う日本人のご両親も多いようで、その狭き門をくぐった日本人のお子さんたちもいらっしゃいます。ローカル校の新1年生、頑張ってくださいビックリマーク

 

シンガポールに住んでいるならば、この国がどんな教育政策・文化・方針なのか、知っておきたいと思い、私なりに調べたローカル教育事情をまとめてみますね。

 

 

<政府の教育政策>

シンガポールがマレーシアから独立した頃、国民の識字率は60%、大学進学者はたったの3%だったそうです。源が乏しい国のため、経済競争力を高めるために、政府は“国の成長には人材こそが資源”と考え、エリート育成に力を入れたという歴史的な流れがあります。

 

「シンガポールの教育政策」の柱は大きふたつ。
①初等教育からの英語と母語によるバイリンガル教育政策
すべての生徒は第一言語を英語、第二言語を母語として学ぶことを義務化。

②試験の成績によってコースが決まる選抜主義的制度 
義務教育は小学校まで、中学校からは学力別に振り分け。小学校の“初等教育修了試験”の成績により、各生徒が選択できる中学校コースが決定。
 

<初等教育修了試験>

現在、この試験の重要科目は英語、第二言語、数学、理科の4科目。点数により合格と不合格に判定されます。
合格者の中でも、成績優秀な生徒は“エリート”に認定され【エクスプレスコース】の中学校へ進学。4年後に中学卒業時試験を受験し、ジュニアカレッジ(日本の高校)へ進学、大学受験への階段を上っていく道が開けます。
次のレベルである【ノーマルコース(アカデミック)】は、中学卒業試験を受験できるのは5年後となりますが、成績が良ければ、かろうじて大学受験も可能です。
その次のレベルである【ノーマルコース(技術)】は、大学受験の道はほぼ途絶え、技術職への就職、高専といった進路にしか進めません。


 

つまり、小学校卒業時点で既に大学・就職の進路がほぼ確定してしまうのです。

この試験に不合格となるとなんと、小学校を留年して再度翌年に試験を受けるか、特別教育校へ進むしかありません。小学生が留年
!?すごい競争社会ですよね・・。

 

そんな状況から、この試験で少しでもよい成績を取ることが人生の選択肢を広げるわけで、シンガポールでの小学校前教育が過熱しているのもよくわかります。
 

<生涯の給与レベル>

【エクスプレスコース】に進んだ生徒は、最高の教育環境で、最高の英才教育を受けられます。国が国のために活躍するエリートを大事に育てるわけですね。イギリスのタイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE) が発表しているアジア大学ランキングでは、3年連続1位を維持してきた東京大学が2016年のランキングでは7位に転落し、代わってシンガポール国立大学 (NUS) が1位になりました。

 

学業に特に秀でた生徒は大学に進学し、国に役立つ研究をしていく。そうでない生徒には職業訓練を受けさせて別の形で、国に貢献させる、という国の明確な方針が見えてきます。
また、就職後の給与では、学歴とのはっきりとした相関関係があり、どんなに努力をしても、その収入格差は埋めらないそうです。

 

 

このような競争の激しいローカル小学校。

でも、英語と中国語の2言語を使いながら、水準の高い授業を受けられる環境を子どもに与えるため、著名人の方々が移住しているそうです。。確かに世界で活躍するには最高の環境なのかも。子どもにとって何が幸せかはわからないですけどね。

 

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シンガポールの生活・基礎情報まとめてます。

これから来星予定の方、参考にされてくださいね!⇒[まとめ]シンガポール生活情報編