9.11で、世界中に衝撃が走りました。

 

私は翌月、NYに観光旅行の予定で

キャンセルについて迷っているときに

NYのジュリアーニ市長の呼びかけを聞き

 

予定通り、NY行きを決めました。

その矢先のことです。

 

 

前回までの話はコチラ

右矢印9.11直後のNYに行ったお話

 

 

当時、連日イベント続きで深酒の日々だった私。

いつも健康で元気なのに

その時ばかりは体調の悪さを感じていました。

 

「最近、ちょっとお腹が痛くて・・・。」

 

飲み友達に話すと

 

「私も~!」

 

という反応が返って来て(笑)

みんなそうか、飲み過ぎかなと思ってました。

 

 

 

そんなある日のこと。

平日にも関わらず、仕事帰りに温泉に泊まり

温泉のジャグジーでお腹を温めて

 

「痛みが少し治まった」

 

なんて話して、また深夜までお酒を飲む。

 

翌日は、早朝にチェックアウトして仕事へ。

 

 

 

その日の午後には、お腹の痛みが強くなり

歩く度にお腹に痛みが走るようになった。

 

でも、その日も翌日も

仕事があって絶対に休めないし

病院に行く時間も無い。

 

 

 

夜、自宅に帰ると

痛みが我慢できなくなってきて

「痛いよ~」と言いながら

ゴロゴロ床を転げまわる。

 

 

当時同居していた姉が

 

「救急病院に行って来たら?」

 

と言うけど、気が進まない。

 

 

 

ちょうど、その日TVでは「救命救急24時」の

ドラマが流れていた。

 

 

「病院に行けば、江口洋介みたいな医者がいるかもよ」

姉の言葉で決めた。

 

「病院行ってくる!」

 

 

車を運転して、近くの総合病院へ。

救急の窓口があったのだ。

 

 

医師が言うには

 

「虫垂炎なので、手術ですね。」

 

「手術は困ります。

明日も仕事なので。

薬で散らせませんか?」

 

医師

「炎症が酷いので、手術が必要です。

薬だと1ヵ月はかかりますよ。」

 

 

うーん。

連日、お客様とのアポが入っていたので

入院は避けたかったのですが

最終的に、手術と入院を受け入れました。

 

 

 

でもここで、一つ心配が。

 

病院に車で来てしまったので、

このまま入院だと駐車料金がかかる。

 

明日手術なら、シャワーも浴びたいなぁ。

 

先生に、一度帰宅したいと伝えたら断られたけど

諦めきれずに、看護師さんにもお願いしてみた。

 

家が近く、そんなに時間がかからないことを伝えて

許可を貰って一時帰宅。

 

シャワーを浴びてすっきりして

入院準備をして病院に戻ると・・・。

 

 

先生、相当にご立腹でした叫び

 

 

車の運転中に急に痛みが出たら

大事故に繋がりかねないこと。

 

だから、運転を禁止したのに、と。

 

 

 

許可してくれた看護師さんからは

「先生にダメと言われていたんですね・・・」と。

 

看護師さんも先生に叱られてしまったようでした。

 

 

 

私は軽い気持ちで

ダメもとでお願いしてみただけだったのに

 

騒がせしてすみませんでしたあせる

 

 

 

 

 

そんなこんなで、スタートした入院生活。

 

 

ストレッチャーに乗せられて

手術室に向かうエレベーターで

担当の先生に

 

「救命救急のドラマをみて

江口洋介に会えるかなと思ってきました」

 

って伝えると、少し髪の薄くなった先生が

 

「うちの奥さんは、僕のことを

江口洋介だと思ってるみたい」

 

と言うので、看護師さんもみんなで大爆笑。

 

 

手術前は、非常に和気あいあいとしてました。

 

手術は部分麻酔で意識があるので

音楽を聴きながらのリラックスムード。

 

 

 

でも、手術が始まり開腹したら雰囲気は一変。

 

「思ったより酷いわ。」

という主治医の言葉。

 

そして、独身の私に配慮してくれて

手術跡が水着のビキニでも隠れるよう

メスは横に最小限だったので

 

腸を引っ張り出すときに

体が持ち上げられて少し浮くのが、相当辛い。

 

 

手術に参加していた研修医が

私の腸を引っ張り出しながら

こんなことを呟いた。

 

「どっちが先かなぁ。」

 

 

えっ???

 

今、あなたが引っ張り出している腸が

胃に繋がる方か

盲腸に繋がる方か

もし間違えたら、永遠にたどり着けないやん。

 

私の腸、すんごい出しちゃってるけど

終わったらちゃんと戻してよね汗

 

漫画「動物のお医者さん」の

菱沼さんの盲腸エピソードを思い出して少しビビる笑い泣き

 

 

 

更に、ちょっと気持ち悪くもなってきた。

 

主治医

「胃が引っ張られるから気持ち悪いね。」

 

胃と腸って繋がっているんだなぁ・・・

頭に人体模型が浮かんだ手術中。

 

腸が引っ張られて、体が持ち上げられるのも辛いし

気持ち悪いし、精神的にもヤバくなってきた。

 

 

 

今の状態は、果たして

富士山の登山に例えてみると何合目なんだろう。

「もうすぐ頂上」というなら我慢できるけど

 

まだ「上り始め」と言われたら、到底我慢できないわ。

 

 

 

そんなことを考えたのは覚えているけれど

その後意識を無くした私。

 

目が覚めたら手術後だった。

 

 

後で話を聞くと、精神的に追い詰められた私は

その後パニックになって鎮痛剤を打たれ

大人しくなったらしい(笑)

 

 

 

 

 

手術は、虫垂炎にしては大変だったそうです。

炎症が酷くて破裂寸前だったので

洗浄までしたそうです。

 

 

ちなみに、私の飲み友達が彼女のお母さんに

私が虫垂炎で入院したことを伝えたところ

 

「今時、虫垂炎で手術するなんてよっぽどのこと。

きっとさくらこちゃんのことだから

連日飲んだくれて痛みに気付かず

悪化させちゃったんでしょ。」

 

それ、思いっきり大正解です合格

 

友達のお母さんにも、すっかりバレバレでした笑い泣き

 

 

 

 

また、これは退院直前に聞かされたことですが

「ただの虫垂炎とは思えない節があった」そうで

切除した虫垂は病理検査に回され

 

結果、腫瘍などではなかったそうでホッとしました。

 

 

 

ラッキーだったのは

社会人になって医療保険に入ったばかり。

払い込んだ以上のお金が、入院で手元に入ったこと。

保険ってスゴイキラキラ

 

でも、本来なら入院日数が足りず

保険は下りないはずだったのが

 

病理検査に回ったことで入院期間が伸びて

結果、保険が下りたのは嬉しかった。

 

 

 

 

 

この時点で、旅行のことは諦めていました。

 

開腹手術して2週間後の海外旅行は無理だろうな。

 

 

 

更に、キャンセルしたらお金が戻ってこないはずだったのに

 

個人手配の航空チケットもコンドミニアムも

 

緊急事態だからどちらも返金できる旨

連絡があったんです。

 

 

 

こんなタイミングで手術したということは

「NY行かない方がいいよ」

というサロンなんだろうか?

 

 

 

主治医に聞きました。

 

「海外旅行って無理ですよね?」

 

主治医

「大丈夫ですよ。

手術後1週間で飛行機も大丈夫です。」

 

 

あら、間に合っちゃうんだ。

 

急な入院で職場にも迷惑かけてしまったけれど

退院後に、仕事面ではリカバリーもできるし

 

予定通り、旅行でお休みもできる雰囲気。

 

今回行けなかったら、次はいつかも分からないし

これは行くしかないかな。

 

 

 

 

NY観光旅行直前に

 

9.11が起こり

 

さらに、虫垂炎で開腹手術をして

 

何度も旅行をキャンセルしようかと思ったけれど

 

「I LOVE NY」

 

NYが呼んでいる、とばかりに

計画通りにNYに行く準備をしていました。

 

 

出発前日、祖母が亡くなる前までは。

 

つづく