はじめましての方は、
自己紹介も見てもらえたら嬉しいです
自己紹介まとめ
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～続き～
父親が運ばれてから2週間、
毎日毎日会社と病院の往復生活を続けました
意識を取り戻すことを信じて
どんなに仕事で疲れていても
家族みんなで笑顔で父親に向かって話しかけて
ネガティブなことを口にしないように
病院からの帰り道も下を向きそうになるのをぐっとこらえて
なるべく上のほうを向いて歩くようにしていました
それでも、容体に大きな変化はなく
たまに心電図モニターが反応すると
みんなで一生懸命話しかけるのですが
医者の方いわく原始反応？のようなもので
特に声かけに反応しているわけではないと言われました
だけど、家族みんなで大丈夫！大丈夫！
と励まし合いながら病院通いをするのも限界がきていて
ずっとICUの父親の入院費は莫大で
私もいつまでも定時帰りで仕事をして
病院から帰って家で残りをやると睡眠時間が少なくて
私も家族も精神的に追い詰められていてイライラしてしまって、
誰にぶつけたらいいのかわからない怒りを
近場の家族にぶつけてしまってしまうようになりました
みんなそれが正しくないと心のどこかでわかっていたと思うけど
やり場のない気持ちを誰かにぶつけないと心が不安定だったんだと思います
それはヒロト君にも同じでした
「美鈴ちゃん、お父さん絶対大丈夫だよ！信じよう」
「そうだよね。私も絶対大丈夫だと思う。
だって、ちょっと前まですごい元気だったし
お父さんてなんとなく私の勘だけど、ある日ふと目を覚ます気がするんだよね」
「お父さん、美鈴ちゃんの花嫁姿絶対楽しみにしてると思うし
ウェディングドレス姿見て一緒にバージンロード歩く夢見てるかもしれないね」
「じゃあ、お父さんのためにもダイエットしてきれいな姿見せなきゃな」
最初の頃は、
私もきっと目覚める！と強く信じていたので
弱音を吐いても、ヒロト君に励ましてもらって気を持ち直して
いつも笑って会話を終えていました
私が諦めたら父は目覚めないから、
諦めたらだめだといつも自分のほほをたたいていました
でも精神的に参っていた私には、
それは長く続きませんでした
「お父さん、絶対大丈夫！信じて待とう」
時間が経つにつれて、
私にとってヒロト君の言葉はどこか他人事に聞こえていました
「いつも励ましてくれてありがとう。
でも、ヒロト君は実の親じゃないからそんな風に言えるんだよ」
「・・・・。美鈴ちゃん疲れてるんじゃない？ちゃんと寝てる？」
「この状況で寝れると思う？寝れるほうがおかしいよ」
「そっか。でも、ちゃんと休まないと美鈴ちゃんが倒れちゃうよ。無理してでも寝ないと」
「ヒロト君に私の気持ちなんてわからないでしょ？」
続きます
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