…ここの天井って……
こんな風になってたんだー………










ぼんやりと天井を見上げている。





置いてある雑誌を読む気にもなれない。






長男と次男の時はどんな気持ちでここに座っていたんだろう……



もう忘れた。









それにしても  長い。

長男と次男の時はこんなに待たされなかったな…












退院前の診察。

待合室で待っていて  と助産師さんに言われ、1人椅子に座って待っていた。







ちゃんと育てられるだろうか?

可愛いと思えるだろうか?

…周りに、どう思われるだろうか…

もし、娘が普通の子だったら…
きっとこんなに悩むことはなかったんだろうな…







色々考えていたら涙が出てきた。

枯れない涙が嫌だ。










伊織さんー

入ってください。









呼ばれて診察室に入る。



内診があり、その後は先生の話。



ダウン症の疑いがある…と告知された時のことを思い出して涙が出そうになる。






…お母さんの経過は順調です。

子宮の収縮もいいし。
予定通り明日の退院で大丈夫です。


赤ちゃんも退院しても大丈夫ですよ。

それで…
総合病院宛に紹介状を書きました。
そちらで染色体の検査、合併症の検査を受けて下さい。
…場合によっては入院になるかもしれませんので…






入院…ですか…?
何日くらいですか?




それはこちらではわかりません。



…そうですか…





総合病院なんて滅多に行かない私にとって、総合病院というものがすごく遠くに感じられ、産後すぐに娘を連れて行くこと、そして入院になるかもしれないということを考えると不安な気持ちでいっぱいになった。




…名前は、もう決まってますか?




旦那が決めた娘の名前を言うと、先生は笑顔になり、




なんか、外国の人みたいな名前だなぁ。
お母さんもそうだし。
ん?もしかして、ハーフとか?






…いえ、純粋な日本人です…












普段冗談を言わない先生の意外な言葉にビックリし、出そうになった涙もひっこんでしまった。





娘の足型をとった色紙と、誕生石を頂き、
あぁ。お兄ちゃん達の時ももらったなー。
娘も同じようにしてもらって嬉しいなぁと思った。














ーー夜の授乳の時。

哺乳瓶でなかなか飲めない娘を助産師さんが心配して下さって、スポイトで飲ませる練習をした。




哺乳瓶に入ってる搾乳した母乳をスポイトで少しずつ口に入れるのだが、これがすごく時間がかかり、根気のいる作業。



この作業が毎回になるかもしれない…
そう思うと、気が遠くなるけど…
何とか母乳を飲み込んでる娘を見ると、私も頑張らないといけないなと思った。































久々に続きを更新しました。
こちらの続きです。
下矢印