ここのところ、「プロローグ」と「GIFT」のDVDをずっと見てました。
特に「GIFT」は難解…
羽生さん自身が言うように、これは羽生さん自身の物語りでもあると同時に、誰にでも当てはまる物語り…なんだろうな、と思います。受け取る時の状態でその人なりに解釈してくれていいよ、とも。
なかなか壮大で一言ではとても表せないけれど…
あえて言うならば。。。
「生まれてから成長し、やがて変化する物語り」
かなぁ…と思いました。
冒頭の「気づいたら世界があった」から始まる、スケーター羽生結弦としての物語り。
物心つく前から始まり、文字通り、気がついたら才能の片鱗を見せ、彗星のごとく世界に飛び出した羽生さん…もちろん努力あってこそ、の成果ではあったけれども、震災や度重なる怪我を乗り越えてのオリンピック2連覇、スーパーグランドスラムの達成…輝かしい選手としての戦績は「この競技のアイコン」と言われるに相応しい輝きに満ちていました。
そういった、いわば「表」の顔とは別の物語り…
それが「GIFT」だったのではないかな、と思います。個人的解釈ですよ…笑
個人競技ですから…
もちろん、そこは踏まえても…前人未到の記録を打ち立てて、さらにそこを超えて行かなければならない道は、孤独と苦悩に満ち溢れた世界であったことは容易に想像できる…そこに怪我や事故が加わるわけだから…なおのこと。
それらをギューっと詰め込んで…誕生から選手としての引退までの物語りに仕立てながら、プログラムを余すことなく盛り込み、「独白」さながら、自分の歩みと成長を見せてくれた…それが「GIFT 」なのかな、と思います。
そして、もう一つ。
とにかく前だけを見て走り続けるしかない…
いつでも強気で、有言実行するのが自分…
そんな世間から期待される「羽生結弦」を演じてきた自分…いわば「羽生結弦の仮面」を外す時…
強気な言葉とは裏腹の、心細くて、世間の誹謗中傷に傷ついたりもする弱いところや、不安…そんな「素顔の自分」を曝け出したのが「GIFT」だったのではないかな、とも思います。
仮面を脱ぐ時…
選手としての終わりは…きっと不安と寂しさで溢れていたのではないかな。
過去の人間になる…
プロとして、どんな世界になるのだろう…
期待に満ちたさわやかな会見の裏で、やっぱりそれも表向きであって、本当はね…と、彼の本心が見え隠れしています。
でも…
やっぱりそこには沢山の光があって、暖かな世界が残っていた…少しだけ明るくなった、のではないでしょうか。そして気付いたのかもしれません。
1人を選んできたのも自分であり、閉ざしてきたのも自分…でも、その扉の向こうには違う世界もあって、暖かな風も吹いている。扉を開けてみよう、と。仮面を外して生きて行ける世界を、旅してみよう…と。
「プロローグ」はまさに、ご挨拶。
新たに始まる章にむけての文字通り「序章」。
そして「GIFT」は…
これまでの自分を振り返りながら、変わってゆく自分を表現した物語り…
「変化の時」を感じさせる、そんな始まりの物語り…
東京ドームで見た時から一年以上を経過して、何度も考えたり、見直したり…、一体何が言いたいのか、なぜこんなに「ひとり」を繰り返すのか…そんなことを繰り返して、ぼんやりとではあるけれど、今わかったことを、まとめてみました。
また、変わるかもしれないけれど…まあ、備忘録です…
最近、メンシプでは「メンシプらじお」が!
かわいいネーミング…
ラジオのように、音声だけの「語り動画」ですが、やっぱりここでも、羽生さんの「変化」を感じることができました。
「こんな日が来るとはな〜」
と、実感します。
SNSを一才やらない、ミステリアスな競技時代からここまで…本人から発信があるようになるなんて、しかも今、どんなことを考えているのか、何をやろうとしてるのか、どんな想いを抱いているのか…
まさに「今」を共有できるとは…
本当に「変化」してきてるのだなぁ…
変わったんだなぁ…と思います。
そんなことを考えて…
自分なりにまとめていたわけですが。
ちょうど今朝、婦人画報さんの対談記事が上がりました。ネットで全文読むことが出来ます。
全文はこちらから
一部抜粋します…
おー。
やっぱり、そうだったのね…と。
答え合わせができて、ちょっと嬉しかったなぁ。
メンシプについても、これはダメということ意外はオープンにしてもいいですよ、とのアナウンス。
「シェア」する楽しみも生まれました。
この対談でも言っているのですが、身体が資本ですから、いつどうなるかはわからない…としても、自分はスケーターであって、スケートを通じて繋がることを使命に思っているので、絶対にスケートからは離れない…そうです。
色々なメディアでの露出があっても、基本がぶれていない…ということに、ちょっと安堵しました。
なんといっても、自分にとって最大の魅力はやっぱりその「スケート」だったので…それを出来るだけ長く見たい…と思っていたので。
☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆★☆☆☆★☆☆★
と!思っていたら!
嬉しいお知らせが!
ICE STORY 3rd
「Echoes of Life 」
埼玉、千葉、広島のツアーが始まるようです。
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「GIFT」「RE_PLAY」に続く…物語り。
楽しみです。。。
☆おまけ ☆
羽生結弦は「ナルシスト」
「見てると恥ずかしい」
「泣き虫」
かつて、そんな事を某メディアで堂々と発言した方がいます。
巷でもよく聞かれるWordですが…。
それについて。。。
多分、ふつうに感情を隠したり、取り繕っている人には「演技」なんてできないのですよ、しかも、数千、数万の目が注がれている中、たった1人で…収録でもなく切り取りでもなく、生の演技をたった数分の中で完結させるなんて…
尋常じゃないんですよ。
それをこなす上で、何かに没入したり、何かをルーティンとしたり…何かを頼ったり…することは必要な準備なのでしょう。少なくても、それがどれほど奇妙に見えたとしても、本人にとって必要不可欠のもので…その上で素晴らしい競技ができたなら、それでいいじゃないですか?
少なくても、メディア上で公にネガティブな言葉を撒き散らす必要はない!黙ってスルーしたらいいのでは?
嫌だ、嫌いだ、と感じるのも自由ですから、感受性はそれぞれです。。。そこはどうぞご自由に。でも、せめて、黙っている、という大人の品格とマナーは学ぶべきだと思います。
羽生さんは、敵対するような場面でも驚くほど優しい言葉を選びますね…
かつて、「羽生結弦、もういいや…って思っても、またしばらくして、ふっと何かで見かけて、あ、って気づいてくれてもいいし、そこからまた見てくれてもいいし…とにかく、1秒でもいいから記憶のかけらでもいいから、どこかにひっかかったらいい」
みたいな事を言ってました。
「必勝」「負けは死」と言っていた競技への想いとは別に、心の扉は広く開けてあるように思います。
プライベートでの色々で…去っていく人がいることは百も承知だったでしょう。だからといって、そんな人達を責めたり、繋ぎ止めようともしない。
出入りは自由だよ…
そんなところが、彼なりの優しい部分だと思います。
また、誰かに寄り添った物語りが一つ、生まれます。。。
自分のためのスケートでありながら、誰かの為に…と滑る羽生さんを包む世界が、少しでも暖かいものになればいいな、と心から思います。