抗がん剤をしばらく続けていると、今度は爪の根本というのだろうか。。
爪の半分が黒くなってきた。
顔も赤黒くなってきたような気がする。
髪はすっかり抜け、今度は皮膚がなんとなく黒くなってきたような気がした。
当時はものすごく結婚式が多く、一年に何十件と参加しました。
挙句の果てに２０キロ以上の体重増加。
かなり太り散らかしています。
顔色も悪い…
※写真は友人代表挨拶をしている私です。
食欲増進に、それに伴う？急な体重増加、ホットフラッシュ、その他イライラする等様々な副作用がありました。
「更年期の症状と似てると皆言われますよ」と聞いていたけれど、まだ経験したこともなく。。
どれもこれも何が更年期なのか全くわからない状態で、毎日が副作用との戦いでした。
抗がん剤は毒を以て毒を制すようなイメージ。
良くなってるんだか悪くなってるんだがわからないほどの不調…
「食欲増進」と一言に言うけれど、何でも良いから食べたい！となるわけではありませんでした。
私の場合は、普段食べないジャンクフードがよく食べたくなり、マックシェイクのバニラ味がよく飲みたくなりました。
そしてめったに食べない揚げ物も食べたくなり、そしてあまり興味がなかったアイスクリームも食べたくなりました。
けれど…そんなに食べませんでした
元々とても和食が好きでしたが、パスタが好きになったり、チーズが好きになったり。。
カルボナーラが食べたくなったり。
今まで食べなかったものを食べ始めました。
それでも太るのが嫌な私は…
かなりストイックに運動をし始めます。
毎日欠かさずアクアビクスにプールでがむしゃらに泳いだり歩いたり…
みっちり動き始めました！！
その分お腹がすきました
止まらぬ体重増加。
太ると再発もしやすくなると先生も言っていたので、かなり必死でした。
浮腫んでるような感じ。
元々骨格もお尻の大きさからも、ぽっちゃりだったのが確実にどこからどう見ても肥満体型になりました。
どんどん醜くなります。
それに耐えきれず毎日のように無我夢中でプールに加え、ウォーキングも追加で行いました。
今考えるとものすごい消費カロリー。
ノートに毎日消費カロリーと摂取カロリーをストイックに書き続けていたのですが、体重増加が止まりません。
どういう仕組みになってるんだこれは。。
どうして太っていくんだ？
なぜ太る？とノートとにらめっこもしていました。
やはり薬には敵わないよ。。と母は当時ポツリと口にし、ものすごく口論した思い出もあります。
太りすぎて、かかとや膝も痛くなりました。
バルーンのように膨らんだ体で、結婚式に参加するのはものすごく苦痛でしたが、周りの友達からは
「以前と比べて顔がとても優しくなったよ
」
「ズンタローは太っていても太っていなくてもズンタローだよ。」
「いつも可愛いから大丈夫だよ！」
と色々な言葉をかけてくれました
一つ一つ思い出すだけで今でも涙が出てきそうになります。
当時彼氏だった今の旦那さんに当時の話をすると…
ストイックじゃなければ100キロ超えていたかもしれないと振り返るたびに言われます。
たしかにそうかもしれない（笑）
動くの好きで良かったなぁと自分でも、お、思うよ
当時は「わたしだけ！なんでこうなるの！？うまくいかない！！」と悲劇のヒロインみたいになって、たくさん周りに八つ当たりをしたと思います。
考えるといつも常に反省ばかりですが、友人を始め、周りの人たちに当時の私のことをいつ聞いても
「え？いつも笑顔だったよ！」
「そんなことないよ、いつも楽しそうだったじゃん！いつも私が元気をもらっていたよ！」
「乳がんも吹き飛びそうな勢いでパワフルだったよ！」
と言ってくれます。
自分が思っていた自分とは真逆の自分だなと思いましたが、きっとみんなが気を遣ってくれたのか
ものすごく寛大なんだな、みんなとても優しいな。。と思っています。
本を読んでくれた友人は口を揃えて
こんなに大変だとは思わなかったよ。
もっと苦しいって言ってほしかったなぁ。
と言います。
自分では周りに「助けてくれー」とたくさん言ってると思っていました。
でももしかしたら、心配させたくなかったのかなとも振り返ると思ったりもします。
ただ、当時はとにかく意地でも癌には負けない。ただでは逃さない。簡単には負けない、仕返しもしっかりしてやるという気持ちがものすごく強かったこと。
そして、癌で亡くなってしまった父と祖父の敵討ち、あとはとにかく赤ちゃんに会うため。
ただそれだけ。
心と頭はそのことでいっぱいでした。
言葉にすると。。。怖い…。
怖いもの知らずでもあったなと思います。
その時の私に一言
大丈夫、あと10数年すれば希望通りの人生になってるからね。ちゃんと生きてる、しっかりお母さんになってるよ。心配しないで突き進め〜！
と声をかけたいです。
これでもか！これでもか！！とまだまだ治療は続きます。