まさかの第2弾になってしまった
分娩シリーズ


子宮口はこの時点で
まだ4センチ。

12時間前に3センチで入院したので
私の陣痛は
初産なこともあって
非常にゆっくりなペースで進んでいました。

5センチになるまでが
すごく時間がかかると
助産師さんに教わっていました。


陣痛を起こすのも上手下手!?があるようで…。

頭で考え過ぎてしまう傾向のある私は
明らかにヘタッピの部類だったようです…。

陣痛で苦しんでいる間にも、

“あの子は何時間だった”
“あの子は1時間の超スピード出産だったのにぃ”
“あぁー、長いと思っていたあの子の記録も越してしまったぁー”
“もう残すはあの子とあの子しかいないぃー”

苦しいくせに
人と比べてばっかりいました

知識?比較対象?が多いのも考えものだな、と…。

痛いけど陣痛来るのは怖い
でも痛みが強くならないと産めない
寝ないと陣痛がつかないという新情報
この苦しみにいつ終わりが来るのか分からない
まさかこ数日このままなの…!?

戻ることも進むこともできずに
だんだんパニックになります。

助産師さんからは
破水ってのはこういうもの
と教わります。

ジャバッッと出る
とか
自分の意思とは反して出る
とか
痛みがさらに強まる
とか

朦朧とした頭で聞いていたので
間違っているかも?


その間、夜中の0時過ぎ頃、
自宅待機のまるさんに
ラインをしまくります
←ラインできてたんだ!

“いつ終わるか分からない”
“辛い苦しい”
“逃げたい”


助産師さんも
お医者さんも
そして私も

まだまだまだまだ時間がかかると
思っていたのですが、

まるさんだけは

「もうすぐな気がするんだ…!」

と。

その間も繰り返す陣痛の波で
痛くなるたび
トイレに行くパターンになっていた私。
もう何が出るわけでもない。

まるさんからのラインが
ただ一つのご褒美のように思えて

「よし…!戻ってきたら次のラインを読もう。」

と、励みになっていた気がします。

そんなことを繰り返しているうちに
気を失ったように
無印のクッションで一瞬寝ていたようです。

その次の痛みで
叫びながら飛び起きたはずみに

ジョバッッ…!!!!!

と明らかに違う感覚…。

なかなか押せなかったナースコールを
必死で押します。

「はすい…はすいしたかも…!!!」
もはやタメ口

助産師さんが今度は飛んできてくれます。

触診をされ
子宮口は
なんと7センチに!!!

「少し寝たからグッと進んだのかも!
私を信じてくれたからですよ!」
とのお言葉。

「もう分娩室に移動しましょう!」

噂に聞く通り
歩いて移動。
まぁ歩ける。

しかしながら、
え!もう移動!?

この痛いのに分娩室で仰向けになるなんて
無理なんだけど…!?

前日破水騒ぎで来た時、
モニターをつけるには
仰向けで数十分寝てなきゃいけないことが
頭をよぎる私。

分娩台の上で
あんなに長い間、悶えたくない…!

と思いつつ
あれよあれよと分娩台に。

「もう陣痛室には戻りませんよ!
これから産みます!」

散々陣痛で焦らされているので
もう産めるとはにわかに信じられない私。

でも
不思議なことに
分娩台に乗ると
陣痛と間欠期がハッキリ分かるように…!

間欠期は
ほぼ…いや全くと言っていい程
痛くない!!!

助産師さんに
「◯◯さん、分娩台に乗ってから顔が変わった!」
「産むぞ!っていう決心した顔になってる!」
と。

錯乱した中でも
これもうすぐ産まれちゃうのかも!?
と直感的に思ったのか
「主人は!?」
と聞く私。

「すぐ来ますよ!ワンコールでご主人電話に出られましたよ!」
と。

モニターが着々とつけられ
陣痛の波が来ると
機械が反応してくれます。

この反応に合わせて
いきむのです!

これがあったから乗り切れたかも…。
こりゃ台風の影響で
停電とかで電気来なかったらヤバかったわ…。
予備電源はちゃんとあったようですが!

いきむのも
ガックンガックン動くバーを握りしめ

なんでこれ固定されてないのさ!
とプチパニック!

こんな時なのに
このバーなんでこんなガクガクなんですか!?
と聞く妊婦・るん。

押すんじゃなくて引っ張って固定されるものらしい。。

他にも
頭で色々理解したい私は
これはなんでこうするんですか!?
これは何の意味があるんですか!?
と質問しまくり、
かなり鬱陶しい妊婦だったのではないかと…w

でもその度に
担当の助産師さんは
論理的に説明してくれました。

私にはすごく有難いタイプの
助産師さんでした…✨


陣痛の波が来たら、

まず手はバーに固定(引っ張る)
お尻は助産師さんの方に押し出す
足はダランと開く
お腹は横にいる助産師さんが手で押さえているので、それを押し返す
声は漏らさない
目は開ける


え!?
何個いっぺんにバラバラの動きするの!?

と。

この時程
ダンスをやっていて良かったと
思ったことはありません泣笑

ダンスのアイソレみたいな?
腰と胸と首を別々に動かす!
みたいな?

でも一回いきんだ時点で

「もう赤ちゃんの髪の毛が見えてますよ!」

と!!!

嘘っっ!?

もう産めるの!!?

もはや切羽詰まりすぎて
「産める!?もう産める!?」
とタメ口で叫ぶ私。

その時に言われた印象的なお言葉で

「“産める”んじゃなくて
“産む”んですよ!!!」

そうかぁ、そうだよなぁ…。
誰でもない、
私が
“産む”んだなぁ…
と、今でも思います。
(もちろん助産師さんのご協力あってこそですが!!!)

意外といきむのはうまかった!?ようで

「◯◯さん、すごく上手!」

と褒めてもらえ、
やる気スイッチも入りました泣笑


私、後々思ったのですが
この助産師さんのペアが黄金ペアだったのだと。

色んなタイプの助産師さんがいて
入院中何度かお産の声が聞こえてきましたが
中には
とにかくいきめ!
痛いのは当たり前!
みたいな体育会系の方もいたようで…滝汗
実際に声めっちゃ出してたし!

だから時間かかるんだよ〜!
と知ったようなことを思う私。

でもほんとに助産師さんって
素晴らしいお仕事!

御縁があるならば
いつか就いてみたい!
とさえ思いました。

あと、
台風の低気圧
満月
大潮
が重なっていたらしい
娘と私の出産。

地球の大いなる力!?にいざなわれ、
陣痛の苦しみからしたら
信じられないスピードで進みました。

まるさんだけが
あと少しで産めるよ!
と言っていたのが
不思議と当たってたんだな…
と思いました✨


そんな環境に置かれていたせいか、
私はほんとに
分娩台に乗ってからは早くて
小一時間!?で産めたのですが

体育会系に当たると
平気で数時間悶えていらっしゃいました…。

一つずつ
身体のパーツの動きを
理論的に教えてもらえて
無駄な体力を使わずに済んだような気がします。



とは言え
分娩の痛みは
陣痛とは全く別物…!!!

身体中が違う動きをさせている間
助産師さんは入り口を
素手で思いっきり!!!!!押し下げている模様!!!!!??!!

もうこの世の所業とは思えませんでしたゲッソリゲッソリゲッソリ

痛いというか…
一体どうなってるの!!?
と。

あれ絶対自力で産めないよ…。

トイレとか電車とかで
自力で産んだ方のニュース
たまに聞きますが
超人だよ…!!!


さらに、
途中で真夜中のため
ほんとは来ちゃいけないのに
うちの家族が
ピンポンして来院しちゃったようで
ざわつく分娩室。

「うちはこの時間帯はご主人だけなんですよ。」
と助産師さん達を困らせている様子…。

「もう返してください!!!」
と叫ぶ私。

「やぁ〜…でも見たいだろうから…いいですよ、入ってもらいましょう!」
産院のルールを軽く突破してきた
我が家族…滝汗


そんな中、
ヘタレな私は
5、6回いきむ中で
痛いというか身体が切り裂けそうで

逃げたい!
もう逃げたい!!
と、マジで分娩台から降りようとしましたゲッソリ


だって
足はM字開脚の状態でベルトで固定されていて
それだけで恐ろしい…。


すると助産師さんがグッと私の足を押さえて、

「ダメ!!逃げちゃダメ!!◯◯さん、仕事で途中で逃げたりしないでしょ!?これは◯◯さんの仕事なんですよ!」


十何年働きマンだった私のプライドを
またうま〜く刺激する助産師さん!

仕事魂にうまく火をつけられ

もうやるっきゃない!!!

という覚悟に。

幼稚園の頃からたしなんだw
ダンスの技を駆使しながら

いきむこと5、6回。

最後の3回目位で
力が入らなくなってしまって
途中で力尽きてしまった私。

助産師さんに
「あぁ!今うまくいったら先生を呼べると思ってたんですよ!
私を信じて!」
と。

その頃
まるさんが分娩室に。

すでに余裕もなく
1人にされて
まるさんは悪くない
ちょっと機嫌も悪かったのでw
後ろを振り向かなかったのですが

まるさんが後ろに立ってくれた時
ほわぁぁ〜〜っと暖かいものを感じました。

夢枕に仏様が立ったような感じ!!?
立ったことないけど

にも関わらず
途中汗だかなんだかを拭いてくれようとしましたが
もういい!
と跳ね除ける私w


そして
もう必死の形相で

ウゥゥゥーーーーーンンン!!!!ッッ!!!!

といきむと
声を出すと何割もの力が抜けてしまうそう!
こんっなに痛いのに抜けてたまるか!と意地でも声を押し殺す私。
さすがケチw

「よし!!!先生を呼びましょう!!!」
となり

スンッ!と、非常に冷静に先生登場。

“あれ!朝の先生だ!まだ勤務してるのぉー”
と医療業界のブラックぶりを垣間見た気がしましたがw

そんなことに構っておれず
また例の動きでいきむ私!!!

え!
てかマジ!?
もう産めるの!!!???

と思いつつ…!


渾身の力でいきみます!!!!!






すると…



















ドゥルルルン…!!!!!…!!!













と、たしかに
たしかに
私の中から
我が子が出てきました……!!!!!

この瞬間、
全ての痛みから解放されました。


たしかに
たしかに
私が産んだんだ

って思いました。

あの感覚、
2ヶ月近く経った今も
私、覚えています。

そして
トイレで踏ん張って痛くなった
足の指も
まだ踏ん張ると痛い。

どこか折れているのではないかw


子育ては
振り返ってみれば
もしかしたら出産より辛くて
長くて
ゴールが見えなくて
心が折れそうになるけど、

出産のこの感覚を身体が覚えていて

この子は確かに私が産んだんだ
あんな苦労して産んだんだ

って思えるので
何とか逃げずに頑張ろう
って思えています。

ヘタレな私に限って言えば
普通分娩で死ぬ思いして産んで良かった
って心から思っています。
ほんとに死にたいって思った…

陣痛中
本気で産めないって思って
心の中でひどいことも思って
なんでここの病院なんだろうって思ったりもしましたが

でも我が子は
私に会いたくて
暗くて
きっと私より痛いのに
出てきてくれたんだなぁ…
と思いました。

そして
私がこの子を最後
この世に送り出したんだなぁ
自分の出産を思い返すと思います。


妹が撮ってくれていた
娘の誕生第一声。

動画っぽいですが
動きません、すみません笑。

でも、娘はすごい生命力で
なんと出切った時ではなく
胸まで出た時点で
産声をあげたそうです!!!笑

すご!!!



そして最後
私は1リットルの出血があったようで
普通より1時間多く、分娩台の上で休みました。

陣痛が弱いと
子宮の収縮が弱まるようで
出血も多いようなんですね。

貧血で私は車椅子で病室まで移動しました。

でもその間
家族と感動の対面の後、
まるさんと私と娘の3人きりで
暖かい時間を過ごしました。

その合間、
助産師さんに
「3444gのお産をした自分に、自信を持って。」
と言ってもらえました。

何かと自信をなくしがちな私に
その助産師さんは
一生覚えていたい言葉をくれました。

落ち込んだら、時々
この言葉を大切に取り出して
噛み締めていきたいと思います。

この助産師さんが居たから
私は無事に娘を産めたんだと思います。

第2のお母さんのような
大切な人がまた増えました。


産んですぐ
母性って生まれないんだな愕然
と思った産後の話。

我が子を胸に抱いたら
母性が爆発した話。

私はもうお母さんなんだから
って痛い後処理を我慢できた話。

また時間を見つけて書きたいと思います。

長文乱文を読んでくださって
ありがとうございます。

書くことで
子育てにやや疲れたり
自信を失ったりすることもありましたが
我が子がいる有り難みを再認識することができました。

ありがとうございます😊✨