幼児教育に興味がある、または興味があった人は聞いたことがあると思われる「ワーキングメモリ」。
ワーキングメモリは、作業や動作に必要な情報を一時的に記憶・処理する能力のことで、
このワーキングメモリは会話、読み書き、計算など日常のあらゆる判断や行動に関わっているといわれています。
ですので、ワーキングメモリの容量を増やすと学習能力が高くなる、ということで、
幼児教育においては、そのためのさまざまな方法が紹介されていますよね。
私も意気込んで取り組んだ時期がありました…。
(しかし、こちらの下心が子どもには筒抜けだったようで笑、こちらの思うようには全く進まず、早々にやめてしまいましたが。)
そのワーキングメモリに関して、驚く話を聞きました。
なんと、ワーキングメモリが十分でないことで、言語獲得を促進していると主張している研究者(Newport 1991, Elman 1994)もいるそうです。
ええ!?そうなの? …ですよね。
自分の自戒も含んで書くのですが、
いろいろと情報に振り回されてるな…と反省。
A が良いという情報が出れば、世の中が A で持ちきりになる。
子どものために日々がんばっている親ほど、良いと言われるものはできるだけ取り入れたいと思うし、
そういう親心をターゲットにした市場である幼児教育市場はその傾向がより顕著ですよね。
その結果、
本当にAは良いのか?と問う機会はほとんどなく、
Aのプラス面ばかりがフォーカスされ、マイナス面が何なのかは分からない状態がほとんどのような気がします。
実際、物事には全て裏表があり、
プラスに働く面があれば、それは同時に他面ではマイナスに働きます。
そのマイナスがある中でもそのプラスを手にすることが自分にとって価値あることである場合に
その物事を選択するというのが本来の取捨選択だと考えます。
プラスの面ばかりが強調されるものには要注意した方が無難とも言えますね。
さて、「ワーキングメモリが十分でないことで、言語獲得を促進していると主張している研究者(Newport 1991, Elman 1994)もいるそうです」と書きましたが、
これも1つの情報であって、
「だからワーキングメモリを鍛えるのは意味ないですよ」と言いたい訳ではありません。
ただ、幼児教育業界で声高に言われていることは必ずしも絶対ではないと、冷静な認識を取り戻すきっかけにはなるかと思います。
情報に振り回されるのではなく、
実際に目の前にいる子どもの様子を良く見ることや、毎日を穏やかにニコニコ過ごせているかどうかに目を向けることの方が
はるかに子どもの幸せに寄与するように思います。
ちなみに、このワーキングメモリの話は、
ここの『「現代に生きる子どもの心理学」について』という講座で知りました。
誰でも無料で登録、視聴できます。
(この講座については5月末日までの視聴となっています。)
幼児のお子さまをお持ちの方にはその他役に立つ情報もあるかと思います😊
↓算命学に関するホームページです。興味のあるかたはどうぞ🙂