さてさて、英語なんですが…。



今日、かずこさんとも電話でこの件でいろいろ話したのですが、

この国の英語教育について、ポイントを語るならば…


1.小学校の間に、「小学英文法」を完全マスターしておくこと



韓国の小学校は、3年生(今は2年生から?私立は1年生から)

英語の授業がありますが、この授業自体はネイティブの先生が

教える、「会話中心」の授業です。


中間、期末試験でも、英語の試験成績というのはあまり重視

されません。


ところが、小学校の間に、すでに重要な英文法の基礎は

ほぼ出ていているんですよね。


なのに英語の試験の成績を学校から追求されることもあまり

ないため、日本人のお母さんは「英語」に関して無関心のまま

小学時代を送らせてしまうことが多いんです。


ところが…。


恐ろしいことに、中学の英語は、小学校の授業で習った

単語と英文法を習得しているという前提でスタートします。


なので、小学校の時に習った英文法を完全マスターして

ないと、中学英語がチンプンカンプンなんですよ。


そのため、中一になった時点で、「うちの子が、英語が全然

わかんないんですけど」とおっしゃる日本人ママさんが多いです。


そうなんです。正直、小学校時代に英語塾に送るなり、

学習誌システムを活用するなり、インターネットによる独学なり、

あるいは家庭教師なり、学校の授業以外に「英文法」を

きっちり身につける取り組みをしてないと、中学英語、ほんとに

ついていけないんです。


こちらの小学英語が、私たち(日本人ママ)の中学英語レベル、

こちらの中学英語は、私たちの高校レベルという感じがします。


(当然、高校英語になるともっとレベル高し)


「そんなんだったら小学校でもっとちゃんと文法教育してくれ!!」と

思うのですが、そうはなってません。



2.学校英語は、結局、単語力と文法力である。



そういうわけで、この国の「学校英語」で押さえておくべき

ポイントは、「単語」と「文法」ですが、どちらかというと、

個人的には「とにかく、文法マスター」が重要かと思います。


単語は、ある程度の暗記力があればなんとかなりますが、

中学に入った時点で、小学の数年間で学んだ文法を

総復習して、文法体系を頭に入れるのって、けっこうたいへん

なんです。(次女を通しての体験…。次女の具体的体験談は

また別の機会に)


なので、小学校のうちから、中学、高校英語は結局は文法!

ということを見据えた学習が必要です。


ただし、韓国人のご家庭では、文法マスターはある意味、

当然のことで、さらに会話力を追求します。


そのために幼児の頃から英語幼稚園、英語塾、家庭教師と

ソウルだと、「子供一人あたりの英語教育費は、1ヵ月=

100万ウォン(約10万円)は当たり前」といった言葉が

まかりとおっていたりします。


もちろん、留学にもバンバン送ります。


その様子を見ていると、「学校英語でも、やっぱり会話力が必須

なんじゃないの?」と思ってしまいますが、学校英語は

あくまでも日本と似て「文法」です。


そこのところをよく踏まえた上で、とりあえず学校英語で

よい成績を取るということを目標にするなら、会話力は

置いておいて、とにかく文法です。

(まあ、ある程度のリスニング力や会話力は、一応、

試験にあるので必要ですが決して、そんなに高度ではないです)


その上で、経済力とか、時間的にとか、精神的にとか、

いろいろな意味で余裕があるご家庭は、会話力を育てる

ことにも投資なさったらいいかと思います。


あるいは、「英語は結局は言葉として使えないと意味ないじゃん」と

思われるようでしたら、学校英語の成績はちょっと目を

つむっても、英会話力養成の方向で頑張られたらいいかと思います。


とにかく、会話力と文法の二兎を追うのは、並大抵のことでは

ありません。



3.できれば英語早期教育を!



そこで、とにかくおすすめしたいのは、幼児のうちから英語を

スタートすることです。


「そんな小さなうちから英語まで勉強しなきゃいけないの!?」と

思わずに、「英語に親しませておく」と考えてください。


もちろん、しちだ式のバイリンガル教育方式などを活用すれば、

単に親しむ程度の英語よりも高いレベルでの英語マスターも

できますが、私たちの場合、なんといっても「日本語教育」も

したいわけなので、正直、英語も日本語も韓国語も…って、

ぐるぐるぐる~~っと目が回りそうな状況なんです。


なので、私がオススメするのは、あまり欲張らずに親しむ

程度でいいので、とにかく「英語」に触れさせる。


でも、できれば小学校からの「表向き会話、裏では文法マスター

必須」の英語に備えて、読み書きも意識しておくといいです。



4.「ついていけない」と思った時に即効性があるのは英語塾



そして、小、中、高と、「これはまずい!」と思ったら、最も

即効力がある方法は、「英語塾に送る」ということかと思います。


なにしろこの国の塾は、基本が週5日。(3日制、2日制もあり)


英語は「言葉」ですから、毎日1時間、英語ばっかりやれば

誰でもある程度、できるようになります。


文法理解の遅れを一気に取り戻す方法としては、うちも次女で

いろいろ試してみましたが、塾に勝るものはないかもしれません。


短期間の塾通いでもいいので、集中して文法を総整理する

ことが必要です。


いったん文法の基礎ができてしまえば、あとは独学でもいけます。

(うちは長女はこちらのタイプ。小学の間に英文法の基礎が

頭に入ったので、中学英語も独学でもいけました)


でも、この基礎がないと、中学でも相当しんどいでしょうが、

高校に入ったらほぼ全滅かと思います。




そういうわけで、とにもかくにも、英語だけでもハードなこの国の

現状ですが、私の体験上、「勉強は外で」していただいて、

家では親子で楽しく『FROZEN』の歌でも歌いながら、(発音のマチガイとか、

指摘しないでね)「英語、楽しいじゃん」環境を提供するだけに

しておくのが正解かもしれません。


そして、ぜひお子さんに日本語教育してあげてください。


英語力でこの国の子供たちと競争するのは至難の技で、

子供が自信をなくすことも多いので、その代わり…では

ないですが、日本語力があれば、それだけでも子供が

自信をもって学校生活を送りやすいです。


なにしろ、周囲の韓国人ママさんたちから、「お母さんが

日本人なのにどうして日本語を教えないの!?」、

「どうして日本に留学させないの!?」って驚かれたり、

責められたり(?)しますからね。(^_^;)


皆さんも、一度や二度はそのような経験がおありでしょう。


そして実際に、この国においては「外国語」は子供たちの

行く道を広げてくれる強力なツールでもあります。


超カンタンに、実体験的ポイントをまとめてみました。


ちょっと時間がないので、このへんで。


また、次女の英語教育にまつわる体験など披露しますね。



(まき)