自分を戒める!!
自分の感受性くらい
ばさばさに乾いていく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが、ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
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日々の生活の中で、初心(原点)を忘れ、方向がずれそうになる時に
読み返す、茨木のり子さんの詩です。
今、という現実は、全て自分が創りだしているものであるということを
間接的に教えられた詩でもあります。
今、自分が手に入れているモノ・コトは、誰??何??によるものなのか・・・
今一度振り返ると、本当の問題が見えてくるような気がします。