オーナーさんの畑の片隅に、採りどきを逃した人参さんの畝があります。
立派な花が、ついています。
先日、次の苗植えのために、このあたりの草刈りが行われたのですが、
お願いして、人参さんだけは残していただきました。
なぜならば、ヤギさんが、その人参さんを好きだからです。
とは言っても、ヤギさんが畝に直接食べに来られるわけではありません。
人が収穫して、ヤギさん用にひと手間加えるのです。
私は、この作業をスタッフさんがしていらっしゃるのを見て、自分でもできるようになりました。
まずは、人参さんを土から抜く。
雨上がりならスポッと抜けるのですが、そうでなければ、スコップでぐいっと。
その後、緑の地上部と、赤い人参さんに分けるのですが、花がついた人参さんの茎は固く、鎌でギコギコ切り込みを入れ、そこをパキッと折るようにします。
茎はとても食べられません。
包丁では切れないと思います、そのくらい固いです。
茎から、柔らかそうな葉をとります。
ヤギさん、この葉をむしゃむしゃ食べます。
そして、赤い人参さん。
水洗いして、泥をとり除きます。
傷んでいる部分も、鎌でこそげてとり除きます。
その後、やはり鎌でカット。
でも、普通に収穫した人参さんのようにはカットできません。
真ん中に、先程の茎よりさらに固い、芯が通っているからです。
赤い部分に切り込みを入れながら、芯から剥がすようにします。
固いから、鎌に慣れていない私には、ちょっと難しいけれど、ケガをしないように、少しずつ少しずつ剥がします。
芯は、地面に再度刺せそうなくらいに固いです。
見た目、普通の人参なので、うっかり包丁で切ったら、真ん中の芯で刃こぼれするかもしれません。
芯からはがした赤い部分を、適当な大きさにして、ヤギさんへ。
イネ科の青草、よもぎ、すぎななど、数種類の草を刈り、用意しますが、ヤギさんは、一番に人参さんを、ポリポリ軽快な音をたてながら、夢中で食べてくれます。
可愛いヤギさんを見ていると、ふんわり幸せな心地になります。
今日も元気に食べてくれて、おいしそうに食べてくれて、嬉しい…。
ヤギさん、人参さん、作業を教えてくださったスタッフさん、人参さんを残してくださったオーナーさん、ありがとうございます。