花の生命は、
優しいお花畑のなかで
華やかに輝くだけでなく、
ときには、
アスファルトの上に。
ときには、
塀の間に。
ときには、
コンクリートの隙間に。
ときには、
防草シートさえ突き抜けて。
静かに、輝いていた。
怯まずに、朗らかに。
どこまでも、健やかに。
静かに生命を、咲かせていた。
私は、人の生命の静かな輝きに
気づく者でありたい。
私も、静かな輝きを
放つ者でありたい。
今この瞬間の輝きに、
心在る者でいたい。
そういう者でありながら、
道をいき、山をいき、
本当は、
なにも怖いものなど、
なにも怖いことなど、無いと識る、
旅をしたい。