第1話その①「ワガハイはコロ助なり」
コロ助のポンコツレベル ★☆☆☆☆
1988年3月27日 / 脚本 雪室俊一
第1話は、コロ助を発明するところから始まると思いきや、既にコロ助は完成しており家族の一員として町内にも溶け込んでいる日常からスタートだったんだね。
なんなら冒頭からキテレツの夢の中にキテレツ斎様が出てきて、彼が物語の大まかなところを説明してくれちゃってスンナリ腹落する構成。手っ取り早く物語が進むいい流れだと思う。
(ちなみにキテレツ斎様はキテレツの先祖である)
©藤子プロ/ADK
そしてここから始まる物語の肝というか、キテレツが何のために発明し冒険しまくるのか・・・という大テーマの投げかけもしてくれていた。
キテレツはキテレツで、キテレツ斎様に今までの発明で得た経験をざっとダイジェストで話すんだけど(夢の中でね)、「楽しく発明して過ごしている」的な表面だけをウキウキで語ったところ「読みが浅いっ!!」と一喝され、さらにはご先祖様が何を伝えたかったのか…はっきりと解を得られぬまま夢から目覚めるキテレツ。
キテレツ斎様の伝えたかったことを発明から学び得られるのか・・・
さあ!!
331話の長編ストーリーが今はじまる。。
この日、ママにお使いを頼まれて渋々出掛けるキテレツを玄関の茂みから物色しながら初登場するコロ助。
「ワガハイはおつかいをするために生まれたのではないナリよ〜」とブツクサ。
からくり人形をどういう立ち位置のつもりで作ったのかは不明だが、キテレツ的にはコロ助を買い物に行かせたかったんだよね。
そして
キテレツの部屋へ向かったコロ助は勝手にキテレツ大百科と道具を広げて
「ふむふむ、、ワガハイも大百科で作る権利があるナリ!」と、何かを作り出そうとする。
漢字読めないでしょ?
第二声目からコロ助のポンコツぶりが見て取れるセリフまわしで、コロちゃんの危なっかしいキャラは終始一貫しているコンセプトだったんだなと納得&感心。
でもって初見なのに不思議と失敗するのが見て取れる。
案の定、作り方を間違えたらしく道具が爆発し、お母さんとキテレツに怒られて家出をするコロ助。
普段からパシリにされていることにも憤慨しているようだし。
んで、コロ助が家出をしたところからその他メインキャラクターが紹介がてら登場してくる。
初回から安定のみよちゃん、優しい。
家出をしたコロ助からお金を巻き上げて勝手に売れ残った大根を売りつけるブタゴリラ。
ブタゴリラがコロ助から巻き上げたお金でアイスを買ってもらうトンガリ。
トンガリよ、なぜか敬語キャラで声がくぐもっているのは君だけキャラがまだ定まっていないということかな。個性がないよ。
©藤子プロ/ADK
で、キテレツがいなくなったコロ助を探し回って最後は仲直りして一緒に家に帰るっていうお約束のハッピーエンドなんだけど、結論からするとコロ助はパシリにされている日常よりも ”おもらし” に悩んでいる、という話だったようだ。
勝手に発明しようとしたものも、おもらしが治るための何か・・。
そうだったのか。
早くおもらしから卒業できるといいね!がんば!
・・・トゥルルルルッちゃんちゃん♪
総括
キテレツ大百科は中盤の時期まで昔のドラえもんと同じで、30分に2話を盛り込む作風だったから、めっちゃ展開が早い。
30ウン才の今観ると、、ちょっと油断してコーヒーでも淹れていようものならあっという間に話が終わっているくらい早い。
でも、やっぱりコロ助を観ていると実家にいるようなホッとした安心感が蘇って微笑ましい。
しかも
リアルタイムで視聴していた小学生の頃は自分の知能がコロ助側だったためか、コロ助がポンコツだなんて思ってもみなくて本質を全く無視して「コロ助は丸くてかわいいな〜」くらいの解釈だったことに驚く。
今観たら突っ込みどころ満載のアニメなのにね。
たぶん何も考えず、日曜は家族で夕飯を食べながら
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キテレツ大百科 (リンク先がWikipediaしかない)
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の流れを延々と観ていたよね。ノルマかのように。
よく親はこんな内容に2時間近くも付き合ってくれたもんだ。
あと
キテレツがコロ助に嫌味を言ったりイライラして怒鳴ったりするのは意外だった。
これは兄弟感を出すつもりの演出だったのだろうか?
”キテレツがコロ助を苦労して作った” とこの回の間で説明が入るので、その手塩にかけたコロ助だからこその可愛さ余って憎さ百倍的なやつか?
「なんでこんなこともできないんだ!? この俺様が作ったってのに、ポンコツロボットなのかおまえは? 」的な?
私の記憶のキテレツは面倒見が良くてコロ助がどんなにバカをやっても「しかたないよ、ちいちゃい子なんだから」ってむしろあたたかく見守り、励ます人格だったのだが。
この先の2人の関係性が楽しみ。