歌うとき、私は私になる。

歌いたい歌を歌うから
心が震えて泣いちゃう歌を歌うから

私が私である理由が、歌になる。

誰の真似をしても私だし
誰が真似をしても私にはならない。

私の内側に広がった世界が
歌詞を通して世界に放たれるんだ。

だってね

『愛してる』という歌詞を歌ったとき
誰の顔が思い浮かぶ?

『親』という歌詞を歌ったとき
誰の顔が思い浮かぶ?

『ありがとう』という歌詞を歌ったとき
どんな風景が思い浮かぶ?

同じ歌を歌っても

イメージする風景は違うし
心の震える歌詞は違う。

その歌を、その人が歌うことで
生まれるものは
自動的に、唯一無二になる。

だから私は、歌うんだ。
私の心が震える歌を。

『This is me』を世界に放つんだ。

まだまだ未熟者な私は

誰かに聞かれることを意識すると
自分に集中できなくなるし

うまく歌おうとすると
自分に集中できなくなる。

仕方ない。
それでも、歌い続けるしかない。

歌うことは
今の私を、許すこと。

うまくなくても
息が続かなくても
声が出なくても

それでも私は、
私の歌を愛し続けるんだ。