このポーズはカラダ前面を開き解放するアサナです。
トラディショナルチャイニーズメディスン(TCM)的には、胃経絡と脾経絡が刺激され、7/29土用の丑の日にはもってこいのポーズでした。
土用は18日あるから、是非立秋まで積極的にこのポーズ、やってみて下さい。
土用の時期は、各季節の立春、立夏、立秋、立冬の日の18日まえからの季節の変わり目にあたります。
土気は土壌におくと種が発芽することの観察から、大きな変化を促し保護する働きがあるとします。
スムーズな移行と変容の期です。
胃腸など消化器系の調子を整えるのが良い過ごし方と言われます。
夏のこの時期の、土用の丑の日、
鰻の食べ過ぎは昨今の状況からは羨ましい限りですが、どうぞご無理の無いように。
通常、スプタビラサナで得られる効果は、、、
心肺機能向上、腹部・背中・ウエスト部分のストレッチ。
リューマチ、腰痛、背骨の疾患症状を緩和。
消化不良解消。
胃酸過多を緩和。
ぜんそくの症状緩和
月経痛、排卵障害を改善。
痛風、骨関節症を改善。
このポーズは大腿前面を強めに伸ばすので足(脚)に気持ち良く、筋肉の疲労を取り除きます。
夜寝る前のラストのポーズとして行えば、足(脚)はよく休まり翌朝若返る、と言います。
どのスタイルのスプタビラサナを選んでも、膝と腰に余計な負担の無いようにします。
アイアンガースタイル
最初から膝を閉じ、足の指先同士は50cm開きヒップの横に配置します。内脹脛は外腿についている状態です。足裏は上向き。10足指はマットに置かれてます。
足首もよく伸ばし足指方向へ伸ばします。
気エネルギーが両方向、両足指まで流れるのを感じます。(と、本のまま。)
大腿は内側、内旋させます。
膝を下に下ろす。
背骨が良く伸びるまでは肘は補助にマットに置きます。
頭は床へ、
肩を外側へ開き首から離す。
肩甲骨、膝は床へ休ませる。
胸部は膨らませ、鎖骨を均等に広げます。
足の小指側を床へ下ろし足の甲をマットに休ませます。
両方の肩甲骨は床へ、臀部や膝は床から離れないように。
臀筋は背骨方向に流さない。
腰椎部をアーチにしない。
腰を解放し、床へ完全に下ろすようにする。アーチが出来ていると腰痛の原因になります。
臀筋を下へ流し腰椎を引き伸ばし、それが出来たら、背中を床へ休ませる。
膝は急に動かさない。呼吸を30~60秒。
慣れてきたら、
最後に腕を両側にあげ、大腿と腹部を胸に引き上げる気持ちで、呼吸をして内臓マッサージする。
肩甲骨は内側にひき、胸を大きく開き肩を下ろす。胸は沈まない。
膝、臀部は床から離れないのをまた確認する。
胴体の両側が均等に伸び、脇が良く伸びること。
骨盤を膝方向へ押し下げ、床へ下ろす。
脛も床へ。
両膝つける。
肋骨に意識して頭の上方向へ上げようとする。
5~7分間行う。
陰ヨガスタイル(サドルポーズ)
股関節の内旋気味、外旋気味、筋膜の柔らかさ、骨格で、足の位置、腰の高さを決めます。
膝は蝶番の様に屈曲伸展するだけの目的の関節。
膝を屈曲させ脛骨を大腿の外側に配置させると、
大腿を内旋させる事になります。
元の骨格が内旋気味の場合、外旋気味の骨格と比べると、鼠蹊・内転筋群に起きる内旋は緩やか。
より内側にストレッチを感じたいと思われる方(言い換えれば、ストレッチを感じないという)もいらっしゃいます。
①膝を閉じ、床へより下ろす様にするだけでは、気持ち良いストレッチが生じない場合は更なるアジャスト法が必要になります。
②腰の高さを増し(ブロック等の上に座る)、内旋を深める。
その場合、(骨盤が高くなった分)背骨上部や腰椎部にクッションを差し込む。
③ハタヨガアライメントの基礎指導方法では禁じ手である、足のつま先操作します。足首を屈曲させ外側に出す事で、膝上=大腿 内転筋群 に更なる内旋によるストレッチが生じます。(解剖学的には、そこにスピードの要素が加わらない限りは損傷は発生しません。) 更に内旋させるには踵を外側へ移動させる。つまり膝を開いて脛同志が平行に近くなっていく。
(超余談
先日の陰ヨガPaulのWS参加者中、内旋型クイーンの称号を獲得した一番の内旋型女性は、実は人前でこの型で座り、プラス、ターゲットエリアに効果が感じられるのは初めて、と語りました。
余り「女の子座り」を人前でしないように母親に躾けられたと経験談を語ってくれました。
余りに内旋型の股関節を持つ彼女に普通過ぎる女の子座りは「ノーマル」の域を少し超えていた為、他人に驚かれるのを避ける為、母親がその様に言い聞かせたと言います。
(お行儀も良く見えなかった為も。)
ですので、今まで行っていた「通常の」スプタビラサナでは全く効果が無かったのです。人のカラダって違うものですね。百人には百のアジャストですね。
彼女には、更に、脹脛を大腿から離し膝を開いてもらってました。ぺったんこに涼し顔でお座りになって。嬉しそうでした。)
反対に股関節の骨格が外旋気味の場合、
①少しの膝の閉じる動き、少しの膝を床へ下ろす動きで、強いストレッチを感じる場合もあります。
③筋膜が硬いだけでも、膝が浮いてきたり、膝が開いたりします。
その場合は、無理をし過ぎないように注意します。
④腰椎部から上半身を起こし、ブロックやクッションを差し込む。
⑤膝が床から浮いても筋膜が硬い為なので、痛みが生じて無い限り、問題なしとしますが、あくまでも快適かどうかを指針に。
(私の場合は、膝は浮かせ時間経過に伴い自然に下ろします。)
片脚ずつのポーズでも強すぎると感じる方は少ないですが、
あくまでも個人差です。カラダからのサインに敏感に注意します。
⑦大腿四頭筋だけでなく鼠蹊部屈曲筋(hip flexer)にもストレッチを感じたいので、鼠蹊部の伸びにも意識を配ります。
ターゲットエリアを覚えておくと良いですね。
=大腿前面の伸び、鼠径屈曲筋の伸び、腹部の伸び、腰椎部への適切な後屈
インヨガの5分ホールドでなくても、私はインヨガのアプローチで最初はポーズに入る様にしてます。
今はインヨガアプローチ、アイアンガーアプローチ両方楽しめる様になりました。少しカラダも進化したらしいです。
クラスでは説明できる余裕がある時はバリエーションを出来る限り色々勧めます。
余裕ない時はポーズが気持ち良さそうでない人を素早く見つけられる様に目を配ってます。
間に合わなかった方、ゴメンなさい、早く見つけられるよう精進します~。でも、居心地よくない時は素早く教えてね。
季節の変わり目、
胃腸に不安やストレスを感じても気が滞ります。 カラダ前面優しく柔らかく開きましょう。
胃からストレス発散の声やため息もだしてあげましょう。
「マインドがコントロールされ、静止された時、ただ魂が残る。」
そんな感じで呼吸ができたら最高です。