≪線維性の連結≫
両骨が線維性結合組織によって結合される線維性の連結には、縫合、釘植、靱帯結合の3種がある。
【縫合】
縫合は頭蓋骨間にみられるもので、両骨が縫い合わされたように、わずかな結合組織により結合されるものをいう。
縫合は下記の3種に大別される。
●鋸状縫合
両骨縁が鋸の歯を互いに咬み合せたように、わずかな結合組織により結合されるものをいい、前頭骨と頭頂骨間の環状縫合、左右の頭頂骨間の矢状縫合、頭頂骨と後頭骨間のラムダ縫合などにみられる。
●鱗状縫合
両骨縁が片刃のように薄く、さらに両骨縁が魚の鱗のように互いに重なり合う縫合をいい、側頭骨と頭頂骨間の縫合にみられる。
●直線縫合
両骨縁に凹凸がなく、直線状に連結する縫合をいい、両側の鼻骨間の縫合にみられる。
鋸状縫合、鱗状縫合は互いに強く結合するため、結合を引きはがそうとしてもはがすことが不可能だが、直線縫合は、凹凸なく縫合しているため引きはがすことは可能である。
【釘植】
歯根と歯槽との結合をいい、両者は結合組織性の歯根膜により結合される。
【靱帯結合】
両骨が骨間靱帯により結合されるものをいい、脛腓靱帯結合や黄色靱帯による椎弓間の連結などにみられる。
≪軟骨性の連結≫
【軟骨結合】
両者が硝子軟骨によって結合されるものをいう。
骨端軟骨結合、幼児の頭蓋底の蝶後頭軟骨結合など。
【線維性軟骨結合】
両者が線維性軟骨によって結合されるものをいう。
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