こんにちは、Katiaです。

 

映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見てきました。

一言で言って、感動しました!!

 

映画は、伝説のロックバンドQUEENのヴォーカル、フレディ・マーキュリーの半生を描いており、

世界的に大ヒットしているようですね。

 

QUEENといえば、日本語の歌詞が入っている曲もあるし、親日家だったと言われてるし、当時日本でも大人気だったので、

QUEENを懐かしむ往年のファンが映画館に押しかけていると思いきや、若い人たちも映画館で沢山見かけました。

 

私はリアルタイムで聞いていた世代ですが、フレディの美しく、パワフルな歌声が大好きで、本当によく聞いていました。

1曲1曲印象的で、「なんかQueenみたいだね」、というバンドは、後にも先にもない気がします。

 

しかし、私は、当時も、そして、映画を見るまでも、フレディ自身のことはほとんど知りませんでした。

 

ザンジバルってどこ?インド系の移民?

人種差別を受けていた?

容姿にコンプレックスをもっていた?

 

などなど、ほんと知りませんでした。

 

とにかく、フレディが大スターであること以外知らなかったのです。


そして、フレディが亡くなったときは、当時はまだまだ偏見をもたれていた「エイズ」とか「ゲイ」とかばかりが話題になってしまっていましたが、

フレディを失った喪失感が、世界中に広がっていたのを記憶しています。

 

 

と、多少、ノスタルジーに浸ってしまいましたが、映画の話に戻ります。

 

映画では、QUEENというバンドが結成されてから、人気バンドになり、そして、ラストのライブ・エイドに至るまで、

フレディの闇と光が描かれています。

 

映画を見て、とても切なくって、何よりも突き刺さったのが、フレディの孤独です。

映画の中で、メンバーたちに「君たちは妻や子供がいるが、自分は一人ぼっちだ」というセリフがあります。

そして、退屈を紛らわせるためにパーティーを開いてバカ騒ぎしたりします。彼にとって、退屈は孤独と同義語だったかもしれません。

 

有名人や、大スターが孤独というのはなんとなくわかるのですが、彼の寂しがりっぷり、孤独に恐怖すら感じているようでした。

出自により人種差別を受けていた過去や、自分のセクシュアリティ(当時はLGBTに寛容じゃなかったもんね)による孤立感が、

余計に孤独を深くしていたのかもしれません。

 

でも、デビュー前からの恋人メアリーは、いつもフレディの良き理解者だし、フレディと恋人関係を解消した後も、いつでも彼を気遣い続けています。

QUEENの他のメンバーたちも、多少横暴とも思えるフレディに対してもまるで兄弟のように愛情をもっていて、絆の深さを感じます。

自分を気にかけてくれる大切な人はすぐそばにいるのに、気づいていなかったのか、あるいは、その時はそう思えなかったのか・・・。

 

そして、メンバーとの亀裂・・・

完全に自分を見失っていきます。

そして、いつも一緒にいるのは、ただ名声やお金に群がってきたり、それを利用しようとする人々、自分を退屈させない取り巻達。

 

でも彼はライブエイド出演をきっかけに目を覚まし、メンバーのもとに戻ってきます。

一番大切なものは一番近くにあったのですね。

 

実際には、彼がHIVに感染していることがわかったのは1987年だったと言われていますが、映画の中ではライブエイドの前にメンバーに自分の感染を告白しています。

映画的には、その告白が、ライブエイドのクライマックスをより一層盛上げる伏線にはなっています。

 

HIV感染したということは、当時では不治の病で、その先にあるのは死しかありません。

「同情はされたくない」というフレディ。

彼の思いと、メンバーの思い・・・ライブエイドのシーンは涙なしには見れませんでした。

 

HIVに感染した時期がいつであれ、フレディはどんどん衰弱していく中でも、最後まで音楽活動を続けたと言われています。

HIV感染という取り返しのつかないことになっても、フレディは自分の運命を受け入れ、最後の瞬間まで最高の音楽を作ることに命を燃やしたのでしょう。

 

 

映画を見る前は、QUEENは大好きだけど、正直、「今さら、何故?」と言う感じもあり、特別見たいとは思っていませんでした。

でも、映画を見て、懐かしい名曲の数々を再び聞くことができ、フレディの人間的な一面や、QUEENのメンバーの絆の深さを知ることができ、

改めてファンになってしまいました。

 

それから、最後に、映画を見ながら思い出したことがあります。

 

映画の中で、「ボヘミアン・ラプソディー」の作成過程が描かれていましたが、この歌、初めて聞いたとき、「Mama・・・」と語りかけるような歌も、途中で変わる曲調もかなり衝撃的で、歌詞が気になってしかたがなく、英語の辞書を引きながら訳そうと頑張ったのを思いだしました。

 

しかし、「え、人を殺した??」「ガリレオって、人?あのガリレオ?」「妄想の世界?」みたいに、自分の英語力の問題なのか、意味不明で、私の中ではずっとずっと不思議な歌でした。

 

映画の中で、特に意味なんてないみたいに言っていたけど、本当は、フレディの頭の中には壮大なオペラとしてのストーリーがあって、この歌は、その一幕にすぎず、結局、本当のストーリーはフレディしか知りようもなかったのですね。