最近いろいろと考えて、人生全般に通じる「役立つマインドセット」はやっぱりこれだよね、と思ったのが、表題の「感謝・謙虚・笑顔」です。前にも同じ内容を書いたので、再掲します。




以前、一緒に仕事をしていた人と、仕事をしていく上で重要な事って何だろう?という話をしたことがあります。その時にこれだよね、というので話がまとまったのが「感謝・謙虚・笑顔」でした(笑)。

でも、これって仕事だけでなく、人生全般に通じる話だな〜と思い、折に触れうちの中学生に話しています。この3つができるだけで、人生は30%くらい難易度が下がると自分は思います。



感謝
自分以外の誰かに何かしてもらったら、まずは「ありがとうございます」と感謝を伝えましょう。例え自分に「相手から何かしてもらう正当な権利」があったとしても、です。感謝されて嫌な気持ちになる人は、ほとんどいません。

相手に何かをするのに「ゼロコスト」は存在しません。考えて、準備して、行動する、それを自分の為にやってくれただけで充分に感謝に値することです。やってくれたことに素直に感謝し、それを態度で示す、凄く単純で簡単なことです。そしてそれができるだけで、人生は楽になります。

逆に「お金を払っている」「給料もらってるんだろ」という意識から、自分がやらないことをやってくれる人に「やって当然」という居丈高な態度を取る人は少なくないですが、これはマウントをとりたい気持ちを一瞬満たすことと引き換えに、多くのものを失っています。
「感謝してくれる人」と「居丈高な人」のどちらに応対したいと思うか、考えるまでもありません。警告もなく「次の機会を用意しない」のが日本人で、気付かないうちにハブられています。

付け加えておくと、「お金を払っているから対価を受け取る権利がある」と考えるのは分かりますが、その意識を過剰に持ちすぎるのはトラブルの元です。
「支払われた代金」「貰っている給料」で自分がそのサービスを提供できるのか、相手の立場に立って考えてみると良いと思います。自分にはできないと思うのなら、サービスを提供してくれる相手に対する感謝も、自然に生まれてきます。


謙虚
結論を先に書くと、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」は真理です。実力がある人ほど謙虚です。世の中、自分の知らないこと、できないことの方が遥かに多いです。そして、自分が得意だと思っていることでも、自分よりできる人は山ほどいます。そのことを、実力者は分かっているので、実力者ほど謙虚になります。

もし何らかの技能で「自分が一番できる」と勘違いしているとしたら、それは実力がない為に、実力者のコミュニティに呼ばれる機会がないのです。スポーツでも勉学でも、実力がある人ほど、実力のある人と接する機会が増えます。スポーツだったら、全国大会に行ってみて「凄い選手」と対戦する機会があるし、勉学だったら、東大に入学してみて「びっくりするような天才・秀才」に会うことがあります。

最初は「井の中の蛙」であったとしても、自分より優れた実力者と接する機会を得て、自分の才能・努力がどれほどのものであるかを見直し、謙虚になります。また、謙虚な人ほど、自分に足りないものがあることを知っているので、他人の話を虚心坦懐に聞き、良いと思うことは取り入れ、更に成長します。実力者ほど成長していく…なかなか恐ろしい世界でもあります。

逆に、謙虚でないと成長しないだけでなく、逆に劣化していきます。人のアドバイスを全く聞く気がない人、反論する前提で人の話を聞いている人、間違いを認めたら死ぬ病気の人、そんな人に「何か役立つことを教えよう」という物好きはほとんどいません。
もし自分に意見・アドバイスをしてくれる人がいないとしたら、それは自分に非の打ちどころがないのではなく、「不愉快な思いをしてまでアドバイスしようとは思わない」「こいつには言うだけ無駄」と周りの人間に思われているだけです。


笑顔(作り笑顔)
冒頭で紹介した、一緒に仕事をしていた人は「『笑顔』ではなく『作り笑顔』」だと言っていました(笑)。要は、本心で笑っている必要はなく、外面として笑顔でいるだけでも充分に意味がある、ということです。

「自分は1人で生きていく」と山奥で世捨て人でもやるなら別ですが、他人と関わって生きていくのが人生です。そこで(内心は別にしても)笑顔でいることができるのは、汎用性の高いスキルです。笑顔でいるだけで、相手を警戒させたり、無用に敵を作ったりするのを減らすことができますし、人生のいろいろなチャンスが増えます。

表情が暗い人、イライラしている人より、「笑顔でいる人」に話しかけたいのが人情です。不機嫌な人、怒っている人に関わっても「不利益を被る確率」だけが上がり、良いことがないことをみんな経験的に知っています。そう思われない為にも「笑顔」は大切です。

方法としては、自分の感情と表情は別物だと割り切って、家を出る時に鏡の前で笑顔を作って維持する、ただそれだけです。いつも継続するのは骨が折れるかもしれませんが、そうするだけの価値があるスキルです。