※本稿はネタ記事です。真面目な気持ちで読まないでください(笑)。

※競馬について誤った認識があればご教示ください。

※受験に関しては辛口(ジャ◯カレー辛口くらい)です。

※あくまでも個人の考えです。


中学受験での親の所業を、競走馬の調教師ないしはオーナーになぞらえた記事はいくつかあります。中学受験の準備期間を、競馬の出走までの調教に例えた記事が多い気がします。

本稿では、主に大学受験の準備を競馬のレースになぞらえ、脚質別にレース展開を書いてみようと思います(笑)。

ちなみに、中学受験を競馬に例えた場合、親の調教師やオーナー気取りが、いろいろな問題を引き起こす原因ではないか、という気がしなくもないです。馬券を買ってスタンドで見守るファン、くらいの立ち位置が良いのでは?と思います。

親は、お上品に書くとブリーダー、直球で書くと「種馬」「肌馬」でしょう?(笑)




競走馬の「脚質」については、主に4つ+αで認識されているようです。本稿では、より一般的な「逃げ•先行•差し•追い込み」の4つの戦術を受験勉強の戦術と対応させて、ネタ的に解説します。





逃げ馬

スタートから先頭に立ち、そのままゴールまで先頭で突っ走ろうという戦術です。F1でいうとPole to Goal に相当するでしょうか。

余計なことを考えないで済むシンプルさで、多くの保護者に人気です。中学受験で成功した(と思っている)保護者が、大学受験で二匹目のドジョウを狙ってどこぞの大学受験塾に突っ込む動機も、まあこれでしょう。

ゴールまで逃げ切れる真の実力者(天才系)ならこの戦術で良いのですが、天才系でない「学習適性の高い凡人」だと半分以上失敗します。成功すればかっこいいのですが、失敗した時に、後の人生に最も悪影響が出る戦術でもあります。


・オーバーペースで走りすぎて壊れる

(サイレンススズカ(涙))


ここまでならなくとも、


・一時的にトップ(ないしトップクラス)になるので、自分はできる奴だと思い、プライドは高くなる。

・後続に抜かれるフェイズで、嫌でも後続との「脚力の差」を見せつけられる。

・最終的に差し切られてゴールした場合、「先頭を走っていた自分」と「最終順位」に折り合いがつけられなくなる。


逃げ馬戦術の失敗(後続に差し切られる)は、コンプレックスが生まれる典型パターンと言えます。この戦術で失敗した場合、一時の優越感と引き換えに、引き受ける負の遺産も大きかったりします。


とはいえ、失敗してもコンプレックスを拗らせない方法は、実際はとっても簡単です。トップを走っている時にも、自分より脚力に勝る者は世の中に掃いて捨てるほどいることを認識し、後続に抜かれる可能性を理解して、謙虚であることです。本当にそれだけ、気持ち一つでできる簡単なことです。こんな簡単なことができない・やらない人(本人、保護者)が少なくないのが、大変残念です。

塾講師や学校の教員も、逃げ馬戦術の失敗例を山ほど見てきたはずですから、不用意に生徒を煽るのはやめたらいいのに、と思います。




先行馬

先頭は他に任せながら、先頭に追いつける距離を保ちつつ無理はせず、勝負所で先行する者を追い抜いてゴールする戦術です。F1で言う、Slipstream 戦術に相当するでしょうか。競馬では最も安定したレースが出来ると言われていますが、受験でも同様だと思います。

逃げ馬が足を取られる悪い馬場を後ろから見て避けることもできるし、近接していれば風除けにもなります。また、先行する馬の背中を見ながら走る時間が長いので、良くも悪くも謙虚な場合が多く、追い抜きに失敗しても「逃げ馬」ほど拗らせるリスクが高くないです。(悪い謙虚さとは、「さして優秀でもない自分ができるのだから万人ができる」と勘違いし、他の人間にも同じことを要求する迷惑な習性)

無理せずに結果が出せる学生は、だいたいこのパターンのように思います。本人的には「同じペースで走っていたら、逃げ馬や他の先行馬が勝手に脱落していった」感覚だったりします。


もっとも、「先行馬」戦術をやるには、


・レース全体を俯瞰できる視野の広さ

・無理をしないでも逃げ馬に離されない脚力

・勝負所で追い抜く瞬発力


など、バランスの取れた能力が必要です。大学入試での私立中高一貫校向けの基本戦術なのですが、逃げ馬を追う前に脱落する者が少なくないのは、そもそも出走するだけの脚力がなかった、とも言えます。




差し馬

後方集団でレースをしながら、後半に勝負をかける戦術で、公立中高組は高校入学時点で私立中高一貫組(の上位層)に大きく差をつけられているので、必然的にこの戦術になります。

当然、後半に抜いて行く脚力は必要ですが、「抜いていく楽しさ」は他のどの戦術よりも楽しめます。大変ではあるけど、受験が最も楽しいパターンだと思います。後述する「追い込み馬」は、受験だと「直前に必死に走りゴールの瞬間にたまたま1位にいた」状態なので、追い抜く楽しさは味わえません。

しかし、相応の「脚力」は必要とされるので、それが足りないと後述の追い込み馬とともに、「次のレース頑張れ」となります。




追い込み馬

後方のグループの中から、ゴール直前に猛ダッシュする戦術です。受験でいうと、高3の遅い時期まで部活に重心を置いて、その後に勉学にシフトする生徒なんかがこの戦術でしょうか。

よく「部活を頑張った生徒は(一般)受験でも強い」と言う人がいますが、夏までガチで部活をやっていて東大や京大に現役合格した人は、希少価値があるから記事になるのです。この戦術で勝てるのは、相当の実力者だけです。

追い抜けないままゴールする可能性が高いので、「次のレースで再戦」する覚悟があるか、着順を受け入れる度量が必要となります。


ついでに書いておくと、「次のレースで再戦」となった場合、次のレースでは「逃げ馬戦術」しか勝てる戦術はないのですが、それを理解しないと次のレースでも勝てません。




結論のようなもの

最終的に差し切れる位置を維持し、レース後半に抜いていく戦術が、受験準備中もその後も、人生を楽しめると思います。