WBCの日本優勝のニュースで、「これを見た若者が野球の道を志して欲しい」という主旨の発言を聞いて、「黒木先生の言うように、勉強の方がその道で成功する確率が高いやん」というのがうちの子の感想でした。

二月の勝者第1巻に収録されている「第3講 二月の決断」にある、サッカー少年:三浦君の両親に、黒木先生が中学受験を勧める場面が元ネタです。黒木先生曰く「サッカーでJリーガーになれる確率(0.21%)に比べれば、中学受験で御三家に入れる確率が2.58%、「憧れの難関校」まで含めれば10%弱は合格できる」というお話です。

これの大学入試版はどんな感じになるだろう?と思ってちょっと調べたので書いてみます。

・あくまで個人の感想です(笑)。
・大学入試を「競技」という観点から書いています。
・統計データは実際は微妙に違うかもしれませんが、桁は間違ってないと思います。桁が合ってればOKの、order estimationの産物です(笑)。



種目「国公立大学入試」
「多くの選手が同じルールで競うことができる国公立大学」の合格を目指す競技とします。

競技人口など
基本的な競争相手は自分の同学年ですが、自分より上の学年の先輩、数は少ないですが社会人も参加します。
昨今の日本では同学年の人数がざっくり100万人くらい、国公立大学で必須となる共通テストの出願者が約53万人(2022年度)、国公立大学の前期日程と後期日程の合計志願者(重複あり)が約42万人(2022年度)、前期日程に限ると、志願者が約23万人です。
後期日程のみにエントリーする人は稀なので、この「前期日程の志願者」23万人が「国公立大学受験の競技人口」と考えて良いと思います。

23万人の競技人口に対し、国公立大学の入学定員が約10万人、入学定員が多い順に、東京大学2960人、大阪大学2878人、京都大学2642人(2022年度)となり、旧帝国大学(旧帝大)と呼ばれる7大学で約1.6万人の定員があります。
この7大学以外の医学部の定員が約0.5万人あるので、進学校の目標になっている「旧帝大、国公立大医学部」に合格する人数が2.1万人くらいいます。

以上の数値から、23万人の競技人口に対し、43%が国公立大学合格、9%が「旧帝大、国公立大学医学部」に合格できます。東京大学に限っても、競技人口の1.3%程度、合格することができます。
高校で当該競技をやっている選手で、高卒でプロ野球選手になる(0.14%)、サッカーJリーガーになる(0.15%)より、遥かに高い比率です。



競技人口の9%が「旧帝大、国公立大学医学部」に合格できる、というのは悪くない比率だと思います。スポーツや芸術で身を立てるよりは、ずっと楽だな〜と思います。