自分が昔から繰り返し読んでいる本に「フェアプレイの経済学」(スティーヴン・ランズバーグ著、ダイヤモンド社、1998年)という本があります。その最終章に「娘へ−エコノミストの父からのアドバイス」として、経済学的な知見を含め、社会で生きていく上で役立ちそうな考え方を、父親から娘へ語りかけながら書いている章があります。

ちょっとそれのマネをして(笑)、これから中学生になる子供へ、今後のアドバイスを書いておこうと思います。
もっとも、元の「娘へ−エコノミストの父からのアドバイス」の冒頭にある次の文章に、自分の言いたいことはほぼ言い尽くされているようにも思いますが(笑)。心に響く文章なので、紹介しておきます。


娘よ、おまえが何かを成功させようとするとき、そのことに愛着がなければ無益である。おまえが競う相手は、自分のしていることに心底から愛着を持っている人たちであり、そういう人に負けない情熱で取り組まなければ、うまく競争をなし遂げるエネルギーをものにできないだろう。



引用はここまで、以下はこのブログの筆者による駄文になります(笑)。これを書いている自分は結構試験が好きなので(笑)、「試験好きの父からのアドバイス」ということにしておきます。

スマホとの付き合い方
中高の6年間、スマホを使った遊び目的のネットサーフィン、ゲーム、友達とのやりとりをするのは自由です。親権者が許諾した範囲内で、または承認を得て、好きな使い方をして良いです。
ただし、統計的な根拠はありませんが、スマホで1日1時間遊ぶことの代償として、進学できる大学の偏差値が5下がり、生涯年収の期待値が5000万円下がる、それぐらいのインパクトがあることを念頭に置いておいてください。

1日24時間のうち睡眠6時間、通学含め学校に関わる時間が12時間、食事風呂その他を2時間として、自分の裁量で使えるのは4時間程度。そのうちの1時間をスマホに費やすのは、画面を眺めている1時間を消費するというだけでなく、それ以外の時間もスマホのことを考えることにつながります。その代償は、他ならぬ自分の人生で支払うことになります。

中学受験と違い、6年後の大学受験はその後の人生の収入に大きく関係してきます。お金が人生の全てはありませんが、お金があれば解決できる人生の問題が多いことも事実です。
中高でスマホで遊ぶ時間が、生涯年収の減少に見合う価値があると思うのならそれも結構。その価値がないと思うのなら、学生の間はスマホで時間を潰すのはやめましょう。

これを書いている父は、中2の頃、とあるファミコンのゲームにはまり、四六時中そのゲームのことを考えていたら成績が急落したことがありました。その時やばいと思って、ゲームに関する一切のものを箱に詰めて「大学入試が終わるまで開けないこと」という注意書きを書いて封印しました。
それから4年、大学の合格発表の後に自分が真っ先にやったことは、合格発表を見たその足でゲームの中古屋に行き、ファミコン本体と件のソフトを購入し徹夜でそのゲームをクリアすることでした。
自分にとって楽しいことは後からやってもたいして価値は変わりませんが、勉強は「いつやるか」でその価値が大きく変わってきます。

そのことを心にとめて、スマホとの付き合い方を考えてください。自制心を持ってスマホを使うことができないと思うのであれば、持たないのもまた選択肢の1つです。