1 私の寿命は10年。長ければ15年。
何があっても最後まで、あなたの傍においてもらえますか。
私を飼う前に、どうかそのことをよく考えてください。
2 あなたが私に望んでいることを、ちゃんとわかるようになるまで
少し時間をください。
3 私を信頼してください。
それが何より嬉しいのです。
4 私のことを、ずっと叱り続けたり罰として閉じ込めたりしないでください。
あなたには仕事や楽しみもあるし友達もいるけれど
私には・・・あなたしかいないのです。
5 時には私に話しかけてください。
たとえ、あなたの話す言葉はわからなくても
あなたの声を聞けば私に何を言ってくれているのか分かるのです。
6 私のことを、いつもどんな風に扱っているか考えてみてください。
あなたがしてくれたことを私は決して忘れません。
7 私を叩く前に思い出してください。
私には、あなたの手の骨など簡単に噛み砕ける歯があるけれど
決してあなたを噛まないようにしているということを。
8 言うことを聞かないとか手におえないとか怠け者だと叱る前に
そうさせてしまった原因が無かったか思い起こしてください。
ちゃんとした食事をさせてもらっていたでしょうか
太陽が照りつけている中に長い間放っておかれたことはなかったでしょうか。
老いた私の心臓が弱っているせいで動けないのかもしれません。
9 私が年老いても、どうか世話をしてください。
私たちは、お互いに同じように歳をとるのです。
10 最後の、お別れの時には、どうか私の傍にいてください。
『辛くて見ていられない』とか『立ち会いたくない』とか
そんなこと言わないでほしい。
あなたが傍にいてくれるなら私は、どんなことも安らかに受け入れます。
そして、どうぞ忘れないで。
私が、いつまでも、あなたを愛していることを。
どうか覚えていてください。
私が、ずっと、あなたを愛していたことを。