(1)全国大会への切符の重み
スポーツを競技としている人にとって試合は勝ちたいもの。しかも全国大会ともなれば、一度は出てみたい晴れ舞台である。卓球で言えば幼稚園の世代から高齢者の世代まで幅広い世代での全国大会が行われる。世代や地域によっては全国大会へのハードルが低いという所もあるかもしれないが、人に勝つという事はそれだけ大変である。
私は高校生の時に全国大会なんて夢のまた夢だったが、大学に入り全国大会に出た人に聞くと、それは勉強は二の次でそのスポーツの為に割く時間は我々の比ではない。全国大会というのはそれだけ重みがあるし、その実績で大学進学も決まる事もある。
1年浪人して入試に合格した私とは違う努力を彼らはしていたんだと思う。
(2)学校としては
この経緯だが、埼玉県予選での話。
7人全国大会に出られるという状況で、おそらくトーナメント方式でベスト4に入れば自動的に出場、5~8位をリーグ戦で3人選出するという方式のようだ。
そこでこの高校の選手が3人、他校が1人という状況でリーグ戦が行われる。この他校の選手がぶっちぎりで1位だったり、力が劣って絶対にビリになるというのであればこのような問題は起きないが、力が競っている場合、同校の選手が上位を占めるよう星取りを調整したというのが問題になっている。
こういうことは昔からあった。
例えば前年でランクを持っている人がいれば、その年の大会はシードがもらえるので、予選はビリでも問題は無い。しかしそうでない選手は予選で上位に入れば(県にもよるが)良い所に入る可能性があるし、悪ければ序盤でシード選手と当たってしまう。そこでわざと負けるように言われたというのはよくある話だった。
(3)ルールがある以上、勝たなくてはならない
確かに他校の一人は厳しい状況での予選だっただろうと思う。それでもルールがある以上、勝たなければ全国大会に進めないのだから言い訳はできないのだ。
さらにスポーツマンシップとか言う人もいるだろう。
しかし、スポーツの強豪校というのはそれだけでブランドである。指導者や学校として予選はこの高校が独占という形をとるのはこの学校としても絶対なのだ。
(4)学校スポーツの在り方に発展はしないだろうが
学校のスポーツというのは野球を含めて色々な問題や課題はある。勉強で絶対入れないであろう学校にスポーツ推薦なら入れるという事もある。
高校であれば野球、サッカー、ラグビーなど
大学であれば駅伝、アメフトなども、この学校でやりたいという学生は多い。
そこを目標にするなら、勉強よりも全国大会に出たという実績が上回る。
ただ、最近は学校の部活もじり貧の所も多いようだ。特に野球は一つの学校でチームが作れないため、複数校で混成チームで予選に出る所もある。
やはり上下関係とか、イジメとかの問題は根深いのだろう。
その内、スポーツは学校という枠を超えるのかもしれない。
