箱根本箱に泊まって分かったこと。

本のある空間が創りたい!
つまりブックカフェが創りたいんじゃなかったんだー!!

本のある場所に附随して、コーヒーが飲めたり、温泉があったり、ごろんとできたりするのはもちろん嬉しいことなのだけれど、第一義に挙げられるのは、ただただ本のある空間だということだけだった。
  


 
そんな空間を求める人がどれくらいいるのか分からないけれど、とにかく本の匂いに満ちた物質的な空間がわたしは愛おしかったのだ。

どれだけ電子書籍が普及しても、手にした本の重み、印刷してある紙の手触り、活字の違い、ページを読み進める手ごたえは、紙の本でなければ味わえない(いずれARとかが発達して、そうした感覚まで再現できるようになりそうだけど、それはどこまでいっても疑似体験でしかないという点において、現実を凌駕することはできないのだ)。
 
ちょっと話が逸れてしまったけれど、これはこれでとても大切なことだと思うから、もう少し書き続けたいと思う。
 
 
子どもが保育園児だった時、お手伝いで合宿についていった。
その夜、子どもたちが見る予定だった「龍の子太郎」の映画は、映写機のランプが壊れてしまったために上映できなかった。園長はひどく悔しがって、合宿から戻ってもしばらくそのことを話題にした。
 
そのとき園長が言っていたことがひどく心に残っている。

「子どもたちに、光じゃなく影を見せたかったの」
 
プロジェクタは光によって映像を映し出す。
映写機は、フィルムに明かりをあてて影を映し出す。


影とはすなわち闇。

 

 

光と闇

 

 

光によって闇が生まれ、そして存在の確かさを手に入れる。

 

 

「初めに光ありき」は旧約聖書だったっけ。



 
本にもそんな要素がある。
 
 
ブックカフェが創りたいわけではなかった。
光によって顕わにされる本の確かさを通して、おのれの存在の確かさと対峙していく、そんな場が欲しい。
 
誰かのためではなく、わたし自身のためにわたしが欲しているということが、この旅で明らかになったこと。
 
 
本のある空間
 
 
藤野に小さなブックテラス 
 わたしを照らす光と闇の交錯する場
 Book Terrace “Ath”
 
 
なんかちょっとカッコよくなっちゃったwww
 
 
 
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