【 28 】

 

 

 

12月 31日     15.36

 

沢村泰介の遺体発見により、新潟県警は捜査一課を中心とした更に大規模な捜査網を張り巡らせた。

だが、沢村の遺体が発見された岩窟周辺から娘の美穂は見つからなかった。 

  

捜査本部においては、連日の会議が開かれた。

 

 

≪ 沢村美穂 -----「未だひとつとして手掛かりなし」------ ≫

 

 

 

ヘリコプターが出て新潟県の海岸線をくまなく捜し、潜水要員は厳冬の海に潜った。


海岸漂着物も捜査対象となり、海上保安部とも連携が取られた。


潮の流れていく山形県境も対象となり、遥か青森の警察にまで捜査協力依頼は及んだ。

 
 

捜査は数日間、非公開で続いたが、犯人からの接触が全くなく、県警は公開捜査へ踏み切った。

 

 
 

『新潟日報』には


【 親子失踪事件、父親は遺体で発見、娘は未だ行方不明 

 
 

 

とのタイトルで記事が記載された。 

 

 

 


・・・・・ムスメノミホサンハ、イマダニユクエガワカッテオリマセン・・・・・