小田島へ。




さかのぼること4年前

私がお前と最後に話をしたのはここ東京だった。



「ひょんなことから巻き込まれてね・・・」

ライターだったお前はこの一連の怪事件に首を突っ込んでいた。



私が知る限り、当初のお前は意気揚々と取材を行っていた。

だが、事件に深く関わるにつれ、お前の顔つきは豹変していった。





・・・想像を絶する陰惨な闇・・・






お前は生活の全てを投げ打って、事件を追い続けた。


深く、深く、追い続けた。



そしてお前は・・・・・・





・・・・・2002年、東京で消息を絶った





もうそろそろいいのではなかろうか、小田島?

時の流れは早すぎる。

私は4年も待ったが、事態は何も変わってはいない。


本当に何も変わらない・・・・


お前が私に語ってくれたことを、警察やマスコミに公表するつもりはない。

だがお前が全てを投げ打って追い続けた謎

こうしたプライベートな場所でなら構わないであろう・・・・・




未だ解決されぬ事件が進展するかもしれない・・・


何かお前に繋がる手掛かりが見つかるかもしれない・・・




そして何より






事件に関わる全ての人々の情念が、消えてしまう前に・・・・・・・