目立たないパーツこそ、高価なモノを使う!


 アクセサリーを金属パーツで組む時にほとんどの場合は丸カンCカンを使って接続部分を繋げるのですが。

この丸カンやCカン、コストを抑えるために問屋さんなどで安いモノを購入して大変な目に遭ったことがあります。


切断面が綺麗にカットされていないものがあったり、イビツに歪んだモノが半分以上で。

修正して使ったり、修正不能で使えないものが40%くらいあって。


「もーっプンプン

と怒りたくなります。

結局、すべて破棄することになるのですが。


僕がお手伝いしているアクセサリーのメーカーさんで使っているのも、どちらかと言うと、あまり良くないパーツだったりします。

駅ビルの雑貨屋さんなどで2,000から3,000円くらいで販売されるくらいのアクセサリー。

メーカーから問屋さん、問屋さんから小売店。

それぞれが儲けを取らないとみーんな倒産してしまうので、どこかでコストを抑えないとならないのでプチプラアクセサリーはどうしてもパーツを安いものにしないとならない事情があるのでしょう。

プチプラアクセサリーのメーカーさんは本当に1円単位の競いに見えます。

人手が足りなくて、僕までお手伝いで呼ばれる時も


1個@1円~3円くらい


の工賃単価です。

明日まで300ペア!という依頼の場合、ピアスだと左右で600個ですから、造る時間と労力は半端ではありません。

しかも徹夜でっ!

けれど、700円くらいしか工賃は届きません。

それでガチガチに凝ってしまった首や肩をほぐすためにマッサージを受けると、5,000円くらい飛んでいっていまいます(笑)

なので、そのメーカーさんからの電話は居留守をつかって出ないようにしています。

敵もそれを知っているようで最近は

電話+メール+ファックス

のトリプル攻勢をかけてきていますが。。。(笑)


話をもどして。。。


でも、僕のお店でご案内するアクセサリーは問屋さんのことも、小売店さんのことも考えないでよいので、必要以上にコストを抑える必要がありません。


なので、丸カンやCカンは一般の小売店で高いものを買うようにしています。

良い丸カンやCカンは角度を合わせると、接続部分が見えなくなるくらいピタッと締まるんです。

造っていても気持ちが良いですし、見栄えも、出来も、強度も優れています。


あと、当店はカンを締める時のペンチ跡の傷を最小限に抑えるために

指カンという道具を使って締める作業をしています。


この写真は女性の手で。

指カンという指輪のような道具を女性は親指にはめて使う方が多いのですが、

僕は若い頃に格闘技をしてきたので指が太いので人差し指の第二関節までしか指カンが通りません。。。(泣)

まして親指にはまったく通りません。

左右に女性の太さくらいの指が1本ずつ欲しい!
と時々思ってしまいます。

カンと指カン

加筆

僕のところに急ぎで大量組み立てを依頼してくるメーカーさんにつきまして。

僕がアクセサリーづくりを趣味にしていた頃、

とにかく造っている時間が楽しくて仕方ありませんでした。

やろう!と思えばどんどん依頼が続きました。

そのおかげで、アクセサリー作家さんやショップの店員さんたちではが経験できないくらいの数の制作に携わることができました。

1週間で1000ペアのピアス制作なんて経験はなかなかできません。

大量につくるとコツは身に着くのも早いです。

本当に感謝しています。

まして、僕のような指の太い不器用な人間が短期間でスキルを身につけられたのも、この工場のおかげです。

アクセサリーの学校では決して身につけることができないようなプロの技も習得することができました。

なので、恩返しのつもりで時々お付き合いさせていただいております。