いつもご訪問いただき、ありがとうございます。
店主です。
今回は当店で取り扱っているストーンについてです。
きっと2~3回にわけて書くことになると思います。
当店は、俗にいうパワーストーン。天然石や半貴石といった比較的安価なストーンをメインに取り扱っております。
わかりやすく言いますと宝石扱いされていないストーンという言い方が良いかも知れませんが。。。
さて、僕がストーンを使ってアクセサリーを趣味でつくり始めた頃は、ひたすら加工度合の少ないストーンばかりを仕入れておりました。
できるだけ天然に近いストーンと言いますか。。。
「石の不思議なパワーを求めるならば、天然に近い方がパワーが強いに決まってる!加工して人間の手がはいる度ストーンは純度とパワーが落ちる!」そんな考えでした。
・着色染色されていない
・熱加工されていない
・ストーン表面に彫り物がされていない
・彫刻されていない
などを仕入れの最優先事項にしていました。
個人的には今でもそういったナチュラルなストーンは大好きです。
こうした条件で天然石を探していくと、いろいろと面白い原石に巡り合う機会がありました。
なかでも、ルビーの原石は印象に残っています。
丸く削って糸穴を通しただけのルビーは
「これ本当にルビーなの???」と疑ってしまうくらい宝飾品のルビーとは違う色をしていました。
ほとんどグレーの石で。。。
それがブレスレットに組み込んでしばらく使っていくと、肌と接している部分からうっすらと少しずつ赤味がかってきたのです。
聞けば、宝飾品のルビーは宝石用のオイルをストーンに染み込ませて着色しているものがほとんどなんだとか。
なかには、染料を使っているものもあるんだそうで。
僕の取り扱ったルビーの原石も、人間の汗や皮脂が少し染み込んで赤く変色していったのでしょう。
そんなエピソードから僕は原石の不思議な変化に魅せられ、ますます原石にこだわるようになっていきました。
本当は丸く加工されていたり糸穴を通されていることさえイヤなくらいでした。
なので、当店では天珠は未だに取り扱っておりませんし、今後も取扱いません。
なお、これは店主の個人的な趣向とこだわりで、天珠の良し悪しを意味している訳ではございません。
ということで、ひたすら天然石にこだわってアクセサリーづくりにのめり込んでいった僕でしたが、ある1人のお客様の一言で、取扱うストーンが一変してしまいました。
そのお客様は40代になられたばかりの女性の方で、スピリチュアルな願望を抱きつつも、ファッション性も同じくらい重視されていました(当たり前だけど。。。)。
そのお客さまが、当店でオーダーメイドされた恋愛成就のブレスレットについて感想を聞かせてくださいました。
「パートナーは欲しいけれど、やっぱりキラキラしたブレスレットも捨てがたいかな。。。キラキラしていないと身に着ける回数減っちゃいますよ」
この一言で僕のもっていた頑固なこだわりが崩れました。
ズボッと。
宝飾品としての輝きにに劣ってしまう半貴石だけでつくったブレスレットでは、キラキラ感は出し切れません。
どうしても、ナチュラル過ぎてどちらかというと落ち着いた色合いになってしまうばかりか、時として地味な印象に仕上がってしまいがちでした。
「そうだったよねぇ!アクセサリーなんだからオシャレ心もないとね!」
「キラキラも時には心までも明るくしてくれりもんね!」
「ウキウキしたり楽しくなければ、身に着けるのを忘れてしまうよなぁ」
と身に着ける側、つまりお客様の願望ばかり考えすぎて、お客様の気持ちを考えてなかったことに気付かされたのです。
つづく