米食品医薬品局(FDA)は8月31日、ほんの10日ほど前に申請された(くすり×リテラシー2022年8月24日)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)オミクロン株対応の2価ワクチン(元の株と、オミクロンBA.4/BA.5の2つに対応するmRNAを含む)による“updated booster”接種に緊急時使用許可(EUA)を与えたと発表しました(FDA2022年8月31日)。

 

Pfizerのプレスリリース(Pfizer2022年8月31日)に載っていたBioNTechのCEOのコメントに「我々はBA.4/BA.5対応ワクチンを3週間未満で開発&製造することができた(In less than three months, we were able to develop and manufacture an Omicron BA.4/BA.5-adapted vaccine.)」とありました。このスピード感はmRNAワクチンの特長で、変異し続けるウイルスに適していると言えそうです。

 

一方のModernaのプレスリリース(Moderna2022年8月31日)で目新しかったのは、EUAを得たmRNA-1273.222のフェーズ2/3試験の組み入れは完了しており、年内に初期のデータが見込まれる(A Phase 2/3 clinical trial for mRNA-1273.222 is fully enrolled and currently underway, with initial data expected later this year.)と書かれていた点です。なお両社のリリースには特許(くすり×リテラシー2022年8月27日)については触れられていません。