12月3日に特例承認を申請していたMSDのモルヌピラビル(商品名ラゲブリオ)(くすり×リテラシー2021年12月6日)が、12月24日開催の第二部会で審議されることが発表されました(厚労省2021年12月17日議題pdf)。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の飲み薬としてはモルヌピラビルが一番乗りということになりそうです。

 

(2021年12月24日追記)

FDAは12月23日、モルヌピラビルに対してEUAを認めました(FDA2021年12月23日レターpdf)。対象は18歳以上の軽症~中等症のCOVID-19患者で、重症化リスクがあり、かつ、他の治療選択肢が適さない場合です。

 

(2021年12月25日追記)

特例承認されました(厚生労働省2021年12月24日)。報道(NHK2021年12月24日)の見出しで「正式に承認」とされていたのが気にはなります。承認と特例承認の区別ができていないからです。一方で厚労省は、これまで軽症例に用いていた抗体カクテル療法のロナプリーブについて「オミクロン株に対する「中和活性がこれまでの変異ウイルスなどに比べて少なくとも1000分の1に低下した」ことから、オミクロン株に感染している患者には投与を推奨しないことを決めました(NHK2021年12月25日)。これで軽症例への薬物療法は、自宅で服用できる経口薬のモルヌピラビルに大きくシフトするでしょう。