厚生労働省は3月2日、2月26日に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン(コミナティ)を接種した60代女性1人が3月1日に死亡したと発表しました(厚労省2021年3月2日)。発表によると、死亡した女性に基礎疾患やアレルギー歴はなく、死因はクモ膜下出血と推定されると報告されています。ワクチン接種との因果関係は現時点で評価不明です。
ワクチンを接種できたのですから、26日時点では健康上に大きな問題はなかったはず。それが接種わずか3日後に死亡してしまったのですからびっくりします。でも、NHKの報道(NHK2021年3月2日)はほぼ厚労省の発表通りで、有害事象の症例をセンセーショナルに報道してワクチン忌避につながらないよう、慎重になっている印象です。記者にHPVワクチン(くすり×リテラシー2020年10月10日、10月10日、12月8日)の教訓があるのかもしれません。
COVID-19ワクチンで先行する米国では、2020年12月14日から2021年2月21日までの間に6300万回以上が接種され、その間にVAERSに報告された死亡は1099人(0.0015%)でした。CDCとFDAは報告があればすぐに、死亡診断書、剖検記録、医療記録といった情報をレビューしており、現時点ではワクチンの安全性に問題があることを示す特定のパターンは見いだされていません(CDC2021年2月25日update)。