モバイル調査会社のMMD研究所は10月14日、「フェイクニュースに関する意識調査」の結果を発表しました(NMD研究所2020年10月14日)。対象はスマホを所有する18歳~69歳の男女1116人、調査時期は2020年9月3日です。概要は以下です。

 

・「フェイクニュース」という言葉を知っているか?

「知っている」66.8%、「聞いたことはあるが詳しくは知らない」19.1%、「知らない」14.1%

・「フェイクニュース」を見たことがあるか?

「見たことがある」39.2%、「見たことがない」60.8%。年代別では50~60代がやや少なめ。

・「フェイクニュース」に騙されたことがあるか?

「騙されたことがある」32.6%、「騙されたことがない」67.4%。約3分の1が騙された経験あり。

・今後「フェイクニュース」を見破れる自信はあるか?

「自信がある」5.9%、「やや自信がある」27.7%、「自信がない」23.3%、「やや自信がない」43.1%。約3分の2が見破る自信がない。男女別では女性のほうが自信のない人が多め。

 

 総務省の調査(くすり×リテラシー2020年6月20日)でも、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の情報に関して「何が正しいのか、何が間違っているのか判断が難しい」と感じていた人が58.1%でした。だからこそネット情報は信頼度が劣る(くすり×リテラシー2020年10月16日)と考えられているのでしょう。ただ、だからといって、ネット情報に触れない日々に戻ることは難しく、何とか付き合っていくしかありません。

 

 同じ研究所が行った「ニュースに関する意識調査」(MMD研究所2020年10月2日、対象はスマホを所有する18歳~69歳の男女1116人、調査時期は2020年9月3日)では、ニュース情報を知るときに気を付けていることは、「他のメディアの情報とも比べる」34.0%、「公式の情報源か確認する」28.6%、「知りたいこと・目的を決めてから情報を得る」26.5%、「事実を述べているか、私見か確認する」24.1%、「情報に矛盾はないか確認する」23.5%、「根拠となるデータはあるか確認する」21.5%、「発信された年月日を確認する」21.0%などでした。おおよそ「いなかもち=かちもない」(くすり×リテラシー2020年3月6日3月12日5月26日)ですが、実行する割合をもっと高めないと、と思います。筆者自身も含めて、市民のネットリテラシー&メディアリテラシー向上は重要課題です。