
退院の通知を頂き介護プランの準備を始めていた母は、3月下旬の或る日、
あと3日というところで容態が悪くなった。転院を繰り返し姉を呼ぶ。現在は一進一退というところ。今はまだ病院の敷地内にある桜並木さえ見せに連れてはあげられない、なんて残念なことでしょう!
「リハビリを頑張って、あそこまでやっと行けたのに!」
当の本人もさぞや悔しかろう。私の心の時計も3月のままパッタリと。置き去りになってしまいました。
今日の午前中はいくぶん体調が佳かったらしい。
「私は傷だらけの女」だの
「あの時残った陽子は携帯ばかり見ていた」等々。久しぶりに母から憎まれ口がぽんぽんと出て。
嫌な気持ちになったりもしたが、それは元気な証拠でもあると思い直しほっとする。
冷蔵庫に放置していたふきのとう。
難しいと決めてかかっていた蕗味噌を、父に習い母のために初めて作った。あれっ、美味しいかも…!
出来あがりを病院に持っていき、お粥にのせスプーンで口に運ぶと「苦いね」のひと言。はぁ(苦笑)
でも、ん?季節が戻った…?
蕗味噌の苦味と母のひと言は後れ馳せながら、私に春の報せとなったようです(笑)
母の花見は、次のツツジが目標となりました。


