こんにちは
いつも読んでいただいてありがとうございます。
不登校カウンセラーの田中です。
このブログを読んでいる方はご存じかもしれません。
先日やっと棚園正一さんの「学校へ行けない僕と9人の先生」を読みました。
棚園さんはずっと前から知っていました。
ブログも何度か拝見したことがあります。
でも、どうしてもこの本を読もうという気持ちにはなりませんでした。
なぜかというと、
「中途半端に棚園さんの半生を理解したくなかったから」
です。
私自身は不登校のプロだと自負していますが、
それと同時に「子どものことを中途半端にわかった気になる怖さ」
というのがあります。
今でも、お母さんの話を聴いていて
「この子はこういうタイプなんだろうなあ」と思うのですが、
同時に「多分違うかもしれない」と思います。
下手に不登校のことを勉強してきたので、
棚園さんのことを偏って理解してしまわないかどうか、
それが怖くて、読むのをどうしてもためらってしまいました。
ただ、最近になって「もっと彼らの気持ちを知る必要がある」と思い、
Amazonで買いました。
まあ、やっと読んでもいいのかな?と思えるようになってきたというだけです。
多分今なら頭でっかちではなく、感覚で読むことができるのではないか。
そうすっと感じれるようになったのが大きな理由かと思います。
そして読んでみた感想です。
不登校の子どもの心情が
生き生きとリアルに描かれていて、
びっくりしました。
私が今までいろんな方から聴いていた
不登校の子どもたちの苦しさや怖さ、
繊細さや感受性というものがリアルに描かれていました。
不登校の子たちは単に甘えや怠けで学校に行かないわけじゃないんだ。
行けないことが苦しくて、でも学校に戻ると自分が壊れて行って、
その狭間で苦しんでいるんだ。
私が普段から感じていることが、そのまま描かれています。
一つ言っておきたいのは、
主人公の棚橋さんは先生から殴られたことが原因で
不登校になったわけではないということ。
もともと独自の世界をしっかりと持っている一方で、
子どもの世界ではなくルールや枠、協調性を優先する
「学校」という世界の中で生きることが難しかったのが原因だと思います。
「学校」という世界は、漫画の中で「フツウ」という言葉で表現されています。
棚園さんは私と同年代の方です。
なので、当時は「学校=世間の常識」と言われていた時代です。
子どもたちは学校に合わすことが求められています。
でも、そこに息苦しさを抱える子がいます。
「フツウ」にできない将来生きていくことができない閉塞感。
でも「フツウ」になっても、どんどん自分が壊れるだけの状況。
じゃあ、どうしたらいいんだという絶望感の中で不登校の子は苦しんでいます。
実はこの状況は1989年に法務省が研究したデータから全然変わっていないんですよね。
でも日本というのは、みんながしていることが正解だという風潮があります。
棚橋さんが「フツウ」を目指して壊れそうになったプロセスや
学校では問題なく過ごすけど、それは自分らしくないという違和感。
でもこの違和感はおかしいものだから、
親に相談すらできないし、わかってもらえないという行き詰まり感。
多くの不登校の子が抱えている苦しさというのが
この本ではたくさん描かれています。
ちなみに、私は不登校の解決は学校に行くことではないと思っています。
その解決のヒントはこの本で書かれています。
最後の
「あの頃の学校へ行けなかった毎日は、今では僕の宝物だ」
(このページを見て、涙腺がかなりやばかったです)
これは私が不登校支援をしている中で、
ゴールにしているところです。
できれば、本人も親もみんなが
「この子は不登校になって今がある」
そう思ってくれるようになってほしいと思っています。
棚園さんから刺激をもらって、
明日から頑張りたいと思います。
ちなみにですが、私の見解ですが、
鳥山明先生と会えたから不登校が改善したのではないです。
自分の世界や生き方を認めてもらえた
赦してもらえたという感覚が大きいんじゃないかと考えています。
そこから「フツウ」ではなく、自分の生き方に向き合えることができた。
その中で乗り越えてきた経験が、
棚園さんの不登校を解決し、そして今につながったんじゃないかと思います。
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