こんにちは。

 

カウンセリングルームはぴっとの田中勝悟です。

 

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今回は自己開示についてお話をしたいと思います。

 

 

 
 

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自己開示とは「自分のことを開示する」ということで、自分の経験や感じたことを話すということです。



自己開示も質問と同じように、カウンセリング・スクールや教科書では「あまりしない方がいい」と言われているものです。



そのため、クライエントから

「先生はどう思われますか?」

「先生はそんな経験ありますか?」と言われても、
 

「あなたはそのように思っているんですね」

と自己開示せずに、質問で返してしまうカウンセラーもいるくらいです。



もちろん、そういう流派やセラピーの技法もあるので、全く自己開示しないというやり方が間違っているというわけではありません。



また、カウンセラーの個性によっては、自己開示をしない方がうまくいく人もいるので、一概には言えないところです。





ただ、全く自己開示をしなくてもいいかというと、それは大きな間違いだと思います。




例えば、夫の不倫でイライラが止まらず、不眠やうつになってしまいカウンセリングに来られた奥さんのカウンセリングをイメージしてください。



奥さんはいくら頑張って消そうとしても、夫ともう一度仲よくしたいと思っていても夫の不倫が頭をよぎってしまうと、イライラや落ち込みが止まりません。


だんだんと夫に対して疑心暗鬼になってしまい、より一層苦しくなっていきます。

カウンセリングも全く進展せず、「つらい、苦しい、イライラが止まらない」と繰り返し訴えます。



その時に、「先生も、こんな風に恋人に裏切られて苦しかった経験はありませんか?」と聞かれたとします。

もちろん、「あなたはそういう疑問があるんですね」と返すこともあるかもしれません。


しかし、クライエントは「同じような苦しみを持った人の話を聞いて、少しでも自分が立ち直るきっかけが欲しい」というワラにもすがる思いで聞いたのかもしれません。


そういう思いが背景にあったときに、質問を質問で返されたらクライエントの思いは受け止められず、より一層さまようことになります。


私であれば、「残念ながら私はそういう経験がないので、あなたの苦しい思いがどれほどかイメージができない」と最初に答えます。


ないものをあるとは言えません。

その上で、「あなたの状況になったとイメージすると、私だったらこういう風に感じるし苦しむとは思う」とその人の身になった上で、自分の気持ちを開示するでしょう。



それがクライエントにどう伝わるかはわかりません。


しかし、クライエントの思いに沿って、自分の経験や気持ちを開示することがあります。

良い自己開示とは、クライエントの立場を考えて、クライエントのニーズを理解したうえで伝えられるようなものです。

逆にただカウンセラーが「話したいだけ」で出てきた自己開示は良いものとは言えません。


むしろ「話を聞いてもらえなかった」とクライエントの心をつぶす可能性も出てきます。

 

 

カウンセリングの基本は、相手の立場で考えるということです。

これは「共感的理解」と言います。

その上でクライエントの立場に立った時、本当にクライエントの気持ちに沿った自己開示ができることで、クライエントの役に立つ支援ができるんじゃないかと思います。



今回はここまでです。



次回は「共感」について書いていきたいと思います。


また、明日このお時間に会いましょう。


それでは。



 

 

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