不登校・引きこもり専門カウンセラーの田中勝悟です。

不登校の支援について、甘やかすべきか、それとも厳しくするべきかという視点があります。

多くの方はどちらかを選び、そしてうまく行かない状況に諦めてしまい、放置という形をとってしまうようです。

しかし、それは一番まずい関わり方で、放置された子どもの多くは不登校が悪化してしまい、引きこもりになってしまいます。

幸いそうなる前にカウンセラーに相談に来る方が多いので、そこまで悪化せずに済む方も多くおられます。

できれば諦める前に先に専門家に相談し、より良い子どもの理解の仕方や関わり方、支援の仕方を考えて行くことが大切です。

それくらい関わり方というのは大切なのです。

今回はそうした関わり方についてアドラー心理学の視点からお話したいと思います。

 

 

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実は子ども自身が一番困っている

そもそも、お父さんやお母さんは「子ども自身が一番困っている」と聞いてどう思われますか?

もちろん、困っているというところまで言葉にできないお子さんも多いですが、不登校の子どもを支えていく上で一番大切なことは、子ども自身が困っているという視点です。

困っているということは幸せではないということ。

そもそも私達の本当の幸せというのはどこにあるのでしょうか?

好きなことをしているとき?
嫌なことから逃げているとき?
好きな人と一緒にいるとき?
何かに熱中しているとき?
安心できるとき?

私は人の一番の幸せは「社会とつながっていると実感できるとき」だと思っています。

社会の中で人や役割とつながっていると実感できることが人としての一番の幸せです。

これは、アドラー心理学でも言われています。

アドラーは人が幸せになるためには、社会に貢献できていると感じていることが必要だと述べています。

だから、子どもがお手伝いをしたとき、親は「えらいね」と褒めるのではなく、「ありがとう」と役立ったことを伝えていくことが大切だとアドラー流の子育てでは言われています。
 

幸せの秘訣は貢献感

この「誰かのためになった」という貢献感が一番の幸せの秘訣なのです。

こういう定義で人の幸せを考えたとき、ずっと家にいる不登校の子どもは果たして幸せかどうか。

この当たりを考えることがとても大切です。

だから、私は子どもが社会から孤立して家にずっといるのであれば「困っている状態」と考えます。

人は目的のために行動を起こします。

それは誰かの役に立っているという実感を得るためです。

大切なことは甘やかすや厳しくすることではなく、子どもが社会でつながっているという実感を得るためにどう支えていくかという視点です。

ランティアとか何でもいいです。

何なら資格を取る勉強会に参加することも手です。

そうすることで、子どもたちは学校とは違う場所で社会とつながっているという実感を持つことができます。
 

一歩前に進めた目の勇気づけ

また、心の発達アンバランス障害を持つ不登校の子どもは社会とつながろうとするときに怖さややりづらさを感じます。

それを時には後ろから押し出し、ある時は一緒に考えて前に進む力を育てていくこと。

これをアドラー心理学では「勇気づけ」と呼びます。

こうした関わり方で少しずつ社会とのつながりを伸ばして維持していくことが、不登校や引きこもりの支援には特に大切なことだと思います。

 

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